地上の線路跡地に温泉旅館、カフェ、イベント広場! 下北沢で「下北線路街」計画始動
小田急線が地下化されて、地上に空間が生まれた下北沢駅付近。ここを、小田急電鉄が「下北線路街」と名付け、旅館やホテル、商業施設、学生寮などを整備します。また、ライブステージなどを備えたイベントスペースが期間限定で開業しました。
かつての線路上でライブイベント
世田谷区(東京都)と小田急電鉄、京王電鉄が2019年9月24日(火)、共同記者会見を開催。小田急線の東北沢~世田谷代田間1.7kmの地下化により生まれた地上線路跡地の開発概要を発表しました。
世田谷区は、2015(平成27)年8月に策定した「世田谷区小田急線(代々木上原駅~梅ヶ丘駅間)上部利用計画」に基づき、小田急線の線路跡地の整備事業を進めています。世田谷区のほか、小田急電鉄、京王電鉄がそれぞれの区画や施設を整備します。
小田急電鉄は、開発コンセプトを「BE YOU. シモキタらしく。ジブンらしく。」とし、エリアを「下北線路街」と命名。開発テーマを「サーバント・デベロップメント(支援型開発)」にして、主体となる地域の人々を支援する形で、まちに愛着を持ってもらうといいます。
「下北線路街」は宿泊施設や商業施設、学生寮、賃貸住宅などを2020年12月までにかけて順次整備し、エリアの回遊性や魅力を向上させます。宿泊施設は、箱根から運ぶ温泉の露天風呂を備えた温泉旅館(35室)が世田谷代田駅近くに、都市型ホテル(約50室)が東北沢駅近くにそれぞれ建設される計画です。また、元々少なかった緑を増やすといいます。
9月24日(火)には、下北沢駅から新宿方向へ4分ほど歩いた場所に、約1年半限定のイベントスペース「下北線路街 空き地」がオープン。キッチンや屋外ステージなどが整備され、各種イベントが開催される予定です。利用時間は午前8時半から22時まで。2020年度内までの期間限定です。オープン初日は、下北沢を拠点に活動するシンガーソングライター曽我部恵一さんが、ステージでライブを開催しました。
下北沢駅には京王井の頭線も乗り入れています。京王電鉄は駅東側の高架下を有効活用するため駐輪場を開業。ほかのスペースも現在は検討中としながらも、施設などを入居させる計画といいます。
小田急電鉄の星野晃司社長は「線路で分断されていた下北沢が地下化によりつながりました。斬新で新鮮な文化を持つ街の特色を維持しつつ、地元と融合しながら回遊性を高めていきたいです」と話しています。
【了】
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