ヘリコプターに回転部分(ローター)が2つある理由 ないと大変 二重反転などの工夫も

ヘリコプターも、竹とんぼも、上にある羽を回して飛ぶことに変わりはありませんが、竹とんぼの構造をそのまま大きくしたとしてもヘリコプターにはなりません。ヘリコプターが飛ぶためには不可欠な要素があります。

実はヘリコプターが飛ぶのは難しい

 竹とんぼとヘリコプターは、ともに羽を回して飛ぶものですが、竹とんぼの場合は軸も回っており、これはヘリコプターにたとえるなら、軸と一体になった胴体ごと回っているようなものといえるでしょう。

 実際のヘリコプターの場合、軸(シャフト)と胴体は一体ではありませんが、実は胴体には、羽、すなわちメインローター(回転翼)が回転する際に、それとは逆向きの回転力がかかっています。胴体のエンジンで軸を回したときの、反作用の力です。よって、メインローターだけを回して浮揚した場合、胴体のほうは、それとは逆向きに回転してしまいます。

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シングルローター式のAH-64D「アパッチ」戦闘ヘリ。機体後部にテールローターを装備する(画像:陸上自衛隊)。

 このため、ヘリコプターで主流の「シングルローター式」は、名前こそシングルですが、メインローターのほかに小さなテールローターがセットになっています。メインローターに対して垂直に付いていて、上述の反作用の力を打ち消し、機体を安定させています。
 
 ちなみに、最近のシングルローター式ヘリには、テールローターがないものもありますが、代わりに空気を吹き出してローターの代わりにしているだけで、概念は一緒です。このテールローター無しの機体は、その構造から「ノー・テールローター」、略して「ノーター機」といわれることもあります。

【写真】ふたつの羽がクロスする「交差双ローター式」ヘリ

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コメント

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1件のコメント

  1. 文の途中で「テールローターがないものもあり」といいながら、最後は「回転翼は複数必要」と矛盾したことを言っている文章力のなさはなんとかならんか?