増える「走る交番」移動交番車 いま注目集まるワケ キャンピングカー型警察車両も存在
キャンピングカー型、トレーラーハウス型まで 「見ると安心」
――住民からの評判はどうでしょうか?
「警察官と気軽に話せて安心できる」「子どもの見守り活動がありがたい」といった声があります。2019年9月の台風15号で大きな被害を受けた房総半島には、被害が比較的少なかった県北部などからも移動交番車が応援に回り、1軒1軒のお宅を訪問するなどしました。住民の方からは「警察車両を見ると安心する」「勇気がわく」といった声をいただいています。
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このように、大きな災害の被災地へ移動交番を出動させるケースもあれば、人が集まるイベントに出張するケースもあります。たとえば警視庁では2020年「東京オリンピック・パラリンピック」競技会場付近における警戒を念頭に、トレーラーハウス型の移動交番車を導入。2019年夏に代々木公園(東京都渋谷区)などで試験的に開設しています。
「移動交番の狙いは『見せる警戒』です。オリンピック・パラリンピックにおいても、その機動力が発揮されるでしょう」(千葉県警地域課)
ちなみに熊本県警では、「おそらく日本で唯一」というキャンピングカー型の移動交番車を所有しています。もともとは県内での豪雨災害を機に、被災地における警察官の待機拠点とすべく2005(平成17)年に導入。市民からの相談など、交番としての機能にも対応するものの、どちらかというと警戒の拠点機能が重視されたもので、トイレも備わっているそうです。
【了】
固定資産税対策だろ