潜水艦の錨 見たことある? 実は形状がトップレベルの秘密! そのもっともなワケ

潜水艦の錨の形状は国家機密

 潜水艦は、第1次世界大戦と第2次世界大戦の2度の大戦で大きく進化しましたが、1950年代初頭までは、あくまでも「潜水航行が可能な船」でしかなく、潜水可能時間は限りなく短いものでした。また速力も、浮上して航行する方が圧倒的に速く、これらの理由から潜る必要がない場合は浮上航行していました。

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海上自衛隊呉資料館(てつのくじら館)に屋外展示される「あきしお」の主錨。かぎ爪がなく円形なのが特徴(2019年2月、柘植優介撮影)。

 そうした理由もあってか、1950年代中ごろまでに建造された潜水艦のほとんどは、水上艦艇と同じく、かぎ爪の付いたU字型の錨を用いており、格納場所も水上艦艇と同じく艦体の前方左右にあるくぼみでした。

 しかし第2次世界大戦において、音で水中を調べる、いわゆるソナーが実戦投入され、大戦後に飛躍的な発展を遂げる一方、連続して潜航が可能な原子力潜水艦が実用化されると、潜水艦の静粛性は、それまで以上に重視されるようになりました。

 こうして、錨の装備位置や形状が見直され、水中雑音の低減が考慮されるようになったことで、現在のように錨の形がいわゆるマッシュルーム型となったのです。

 海上自衛隊の潜水艦では、1960(昭和35)年6月に就役した初代「おやしお」は通常のかぎ爪付きの錨でしたが、2年後の1962(昭和37)年6月に就役した次級の「はやしお」で初めて「マッシュルームアンカー」が採用され、以後、海上自衛隊の潜水艦はすべてこの形状としています。ただしその詳細な形状は、秘匿されています。

【了】

【写真】ゆうしお型潜水艦の錨収納位置はココ!

Writer: 柘植優介(乗りものライター)

子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

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