海上自衛隊 護衛艦・潜水艦の寝室事情 2段ベッド上段は上官です 改善進みコンセントも

自衛艦は基本的に戦うことがおもな目的のため、乗組員の居住空間よりも戦闘システムに対して優先的にスペースを割り当てています。しかし、昨今では相部屋を嫌がる隊員が増えたことで、艦艇乗組員のパーソナルスペースの確保が課題になっています。

大型艦、新型艦は居住性もグッド

 駆逐艦や潜水艦の乗組員が寝起きし、くつろぐエリアを居住区といいますが、第2次世界大戦中の軍艦は、武装も乗組員も多かったため、4段ベッドが当たり前でした。そのため、海上自衛隊発足時にアメリカから貸与された大戦型駆逐艦を転用した、あさかぜ型護衛艦やありあけ型護衛艦などは、曹士(昔でいう下士官と兵)用の寝床は4段ベッドであり、初期の国産護衛艦である、はるかぜ型なども4段ベッドでした。

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ヘリコプター搭載護衛艦「ひゅうが」。護衛艦として初めて女性用区画が設けられた(画像:海上自衛隊)。

 一方、2019年現在、運用されている護衛艦の過半数は2段ベッドが標準になっており、輸送艦や補給艦の病室も2段ベッドが設置されるようになっています。艦齢の古いはつゆき型やあさぎり型護衛艦などには、3段ベッドが残っているものの数を減らしており、各ベッドにはカーテンや読書灯、電源コンセントなども設けられていることから、上述の海上自衛隊黎明期の護衛艦とは雲泥の差です。

 しかも最近では、女性自衛官も乗り組むようになっているため、一部の艦には女性専用区画が設けられるようになっています。

【写真】護衛艦「ひゅうが」の幹部用2段ベッド

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1件のコメント

  1. 「AIP」とはヘリウムガスと燃料を用いてシリンダーを動かし発電するもので、そのための区画とヘリウムガスのタンクをそうりゅう型は備えています。
    ヘリウムと燃料では、ねんしょうしないのでは ?