海上自衛隊 護衛艦・潜水艦の寝室事情 2段ベッド上段は上官です 改善進みコンセントも

自衛艦は基本的に戦うことがおもな目的のため、乗組員の居住空間よりも戦闘システムに対して優先的にスペースを割り当てています。しかし、昨今では相部屋を嫌がる隊員が増えたことで、艦艇乗組員のパーソナルスペースの確保が課題になっています。

同乗者のベッドは簡易的な作り

 自衛艦には時として他部隊の隊員が同乗することもあります。特に輸送艦には同乗者のための居住区やベッドが用意されており、演習などでは陸上自衛隊員が乗り込みます。

Large 20200110 01
おおすみ型輸送艦の陸上自衛隊員用居住区画。3段ベッドで、仕切り用のカーテンがついている(2019年2月、柘植優介撮影)。

 陸上自衛隊員も長期航海では艦内で寝起きしますが、彼らの居住区は3段ベッドで、しかも状況に応じてベッドは取り外せる構造のため、プライバシー確保のために各段にカーテンはついているものの、簡易的な作りです。

 スペースに限りがあり、プライベート空間の確保が容易ではない船内、その環境改善は艦船にとって古くから切り離せない課題ですが、女性自衛官の艦艇配置も将来的に増やしていこうとするなか、最新の護衛艦では女性区画に専用の風呂やトイレを設けるなど、さまざまな取り組みが行われています。

【了】

【写真】護衛艦「ひゅうが」の幹部用2段ベッド

Writer:

子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 「AIP」とはヘリウムガスと燃料を用いてシリンダーを動かし発電するもので、そのための区画とヘリウムガスのタンクをそうりゅう型は備えています。

    ヘリウムと燃料では、ねんしょうしないのでは ?