「LCCの飛行機は古い」は間違い?日本のLCC 実は新しい機体ばかり それが合理的なワケ

ジェットスターの合理的すぎるスタイル! 機齢が低い状態で退役も

――導入した後は、どうなのでしょうか?

 導入後の整備はもっと重要です。一般的に飛行機は、飛行時間や飛行回数に比例して不具合の発生確率は増える傾向にあります。特にいままで、異なる環境や品質管理体制で運航されていた飛行機は、より多くの労力を割く必要がある可能性もございます。それに応じたコストもかかりますし、そのあいだ、飛行機は使用することができませんので、稼働率にも影響してまいります。

 LCCのビジネスでは、機材をできるだけ多く稼働させることが重要と私どもでは考えております。ジェットスターでは想定より機材の稼働率が低いとき、一部の飛行機を他社にサブリース(転貸)したこともございます。

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ジェットスター・ジャパンが導入するエアバスA321LR型機。これも新造機。同シリーズの機種でそろえるのもコストを下げる一環(2019年11月、乗りものニュース編集部撮影)。

――他社で使った飛行機も、一部混ざっているのはそういうことなのですね。

 そのぶん見方によっては機材の整備や点検、部品交換がJALやANAなどのフルサービスキャリアよりも、実は多くなります。その際の部品も都度コストが生じますし、稼働率も下がってしまいます。そういったコストを総合的に検討したうえ、比較的機齢が低い状態で退役させることも選択肢のひとつなのです。

※ ※ ※

 LCCでは実際に、機齢が低い状態で退役させているケースもあります。全機新造機で運航していながら、2019年5月に同社1号機となるエアバスA320型機を7年2か月で退役させたことのある、ピーチの広報部に聞きました。

【画像】まるで新造機!? 元JAL の787使用の「ZIPAIR」の内装

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