「ANA特別塗装機」3選 ボーイング747や767を「クジラ」「ポケモン」「モヒカン」に

ANAの飛行機といえば、濃い青と薄い青を機体にあしらったデザインがトレードマークですが、一見ではANA機だとわからないほど、ダイナミックな特別塗装機もありました。どのようなものがあり、どういった背景があるのか、3つ挙げました。

東京五輪、映画、新機材就航を記念した現行の「特別塗装」

 ANA(全日空)グループの飛行機といえば、「トリトンブルー」とも呼ばれる濃い青と「モヒカンブルー」とも呼ばれる薄い青を、機体全体にあしらったデザインがトレードマークです。しかしそれらとは大きく異なった、ユニークな特別塗装機も見られます。

 2020年1月現在、ANAが保有する特別塗装機は、同年開催予定の「東京オリンピック・パラリンピック」に先立った「HELLO 2020 JET」をはじめ、映画『STAR WARS』とのコラボレーション塗装「スターウォーズ・ジェット」シリーズや、2019年に就航した総2階建てのエアバスA380型機に施された「フライングホヌ(空飛ぶウミガメ)」などがあります。

 過去にはどのようなものがあったのでしょうか。3つを以下に挙げました。

ANA特別塗装の元祖「マリンジャンボ」

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「マリンジャンボ」塗装のボーイング747-400D型機(画像:ANA)。

 ANAの特別塗装機、ならびに日本の航空会社における全面的な特別塗装の先駆けといわれているのが、1993(平成5)年9月に就航した「マリンジャンボ」です。同社の累計乗客数が5億人を突破したことを記念して、一般公募から機体のデザインを決める企画が行われました。ANAによるとこの試みは日本の航空会社では初とのことで、2万通の応募のなかから、女子小学生のアイデアが採用されます。

 これをもとに「ハイテクジャンボ」ことボーイング747-400D型機の機体全体には、「大きなクジラ」が描かれました。

 この「マリンジャンボ」の就航は好評を得ます。このことからついで「ジャンボ」より小さいボーイング767-300型機に、ほぼ同じような塗装が施され「マリンジャンボJr.(ジュニア)」と呼ばれました。

18年の歴史アリ ANAの「ご長寿」特別塗装機は

「マリンジャンボ」で始まったANAの特別塗装機の歴史ですが、そのなかでも、もっとも知られた特別塗装機のひとつが、アニメ『ポケットモンスター』とのコラボレーション塗装「ポケモンジェット」シリーズでしょう。

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ANA「ポケモンジェット」シリーズのひとつ「ピカチュウジェット」。ANAロゴは胴体中央部に小さく入る(2013年6月、柘植優介撮影)。

 1998(平成10)年6月、『ポケットモンスター』の映画公開に合わせ、ボーイング747-400D型機とボーイング767-300型機の2機体制で、初代「ポケモンジェット」の運航が始まりました。このときのデザインはANAの標準的な塗装をベースに多くの「ポケモン」が描かれたものです。

「ポケモンジェット」は子どもたちを中心に人気を呼びシリーズ化されたほか、国内線のみならず国際線用の機材にも導入されます。なかには「ANA」ロゴが胴体の一部に記載されているのみで、ほぼ機体の全面が「ポケモン」づくしといったものもありました。

 2020年1月現在「ポケモンジェット」シリーズは、2016(平成28)年まで運航された「ピース★ジェット」の終了をもって運航されていません。同シリーズは6種のデザインで、18年のあいだ運航していたことになります。

【写真】ANAカラーが残る初期の「ポケモンジェット」

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1件のコメント

  1. ニュースかと思って見たらニュースじゃないのかよ…
    個人ブログでやってくれ