深刻化する「引っ越し難民」問題 繁忙期のお断り増加&高額化 利用者ができる対策は?

迫る引っ越し繁忙期 引っ越し難民にならないための対策は?

 業界大手のサカイ引越センター(大阪府堺市)によると、「お引っ越しが決まったら、『ちょっと考えてから』ではなく、すぐにお見積もりやご依頼をいただいたほうがよいでしょう」といい、また、引っ越し日や時間が限定されるほど、受けられない確率が高くなるので、なるべく幅を持たせるべきだそうです。

 とはいえ、進学や転勤の都合上、どうしても繁忙期を避けられないという人もいるかもしれません。

「アップル引越センター」を展開するアップル(東京都中央区)は、たとえば新入学の学生の場合、入学式からしばらくは実家から通う、あるいはウイークリーマンションを借りるなどして、4月の2週目以降に引っ越すといった対策を挙げます。また、衣類を宅配便で送ったり、新しい家具や家電を転居先で購入したりして、自力で引っ越すこともひとつの方法と挙げています。

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2020年の引っ越し混雑予想カレンダー。特に混雑が予想される日がゴールデンウイークまで続く(画像:全日本トラック協会)。

 また前出のリベロによると、基本的に日時指定をせず、引っ越し事業者のスケジュールに合わせる「フリータイム便」などと呼ばれるサービスもオススメだそうです。一定の範囲で希望日を設定できるなど、内容は会社ごとに異なりますが、価格も安く、繁忙期の引っ越しにも対応できる可能性があるといいます。

 ちなみに、引っ越しの分散は転勤の多い国家公務員のあいだでも浸透しています。国土交通省大臣官房 人事課は、「辞令の発令日は4月1日で変わらないものの、赴任期間には猶予があります。その猶予期間を活用しつつ、引っ越しを分散させるよう職員に伝えている」とのこと。国土交通省に限らず、政府全体で同様の取り組みを行っているそうです。

【了】

2019年繁忙期の引っ越し「お断り率」&「料金上昇率」

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