旧日本海軍の技術「漁業のお供」に 終戦直後の日本 ソナーから「魚群探知機」誕生秘話

太平洋戦争後GHQにより軍需産業を禁止された日本は、民間に数多くの技術者が流れました。旧軍が持っていた物資も一部、民間に流れており、なかには戦後発展に貢献したものも。魚群探知機の元になった音響測深機もそのひとつです。

漁師は魚群探知機をどう受け止めた?

 1948(昭和23)年12月、清孝さんと弟の清賢さんは、合資会社古野電気工業所を設立し、魚群探知機の販売を本格的に開始しました。しかし、機械が流通すれば仕事がなくなると勘違いした漁師や、買ったものの使い方がわからない漁師が多かったため、最初はあまり売れなかったそうです。

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大漁旗を掲げる漁船。1950年ごろ撮影(画像:古野電気)。

 そこで同社は1949(昭和24)年5月に、五島列島の岩瀬浦漁港で漁獲高が漁港最下位になっている船に協力する形で、魚群探知機を搭載し漁をしてもらうという、いまでいうプロモーション活動を行います。このときは20日間の操業で漁港内漁獲高トップに躍り出て、その後も3か月連続で同港トップとなったそうです。この成功により魚群探知機の有用性は一気に話題となり、いまや漁船にはなくてはならないものになっています。

 古野電気工業所はそののち、古野電気株式会社と社名を変えいまに至ります。魚群探知機はその後も継続して改良されており、「資源管理型漁業に貢献すべく技術開発を重ねてまいりました」(古野電気 広報)といいます。2020年現在では、魚種や魚のサイズ、また海底や湖底の底質(水底を構成している表層のこと)まで判別できる魚群探知機を開発し、その技術はさらなる発展を見せています。

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古野電気の最新技術を搭載した魚群探知機。魚の姿をとらえることはもちろん、そのサイズまで判別し液晶に表示される。海底の底質もとらえられる(画像:古野電気)。

 戦後直後の日本では、こうした軍事由来の技術が民間に流れ、画期的な製品が開発される事例がほかにも見られました。有名なところでは自動車などもそうですね。

【了】

【写真】海底の戦艦「大和」をとらえた三次元ソナー画像

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ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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