走行中聞こえてくる「この先 急カーブ」の声 高速道路の新注意喚起策として効果ありか

「音声」による注意喚起 渋滞対策にも効果

 この「指向性スピーカー」は屋外型より先に、トンネル内で使用する屋内型が開発されており、中央道の渋滞ポイントである小仏トンネル上り線(神奈川県と東京都の境)の注意喚起策としても採用されています。ここでは、トンネル内の緩やかな上り坂で速度が低下し、渋滞の原因になっていることから、渋滞発生時にトンネル内で「速度回復、願います」という音声が流れます。

 小仏トンネルでの運用開始当初、NEXCO中日本八王子支社は従来の施策について、トンネル付近で情報板や看板で速度回復をうながす文言を表示していたものの、それらは道路の左側にあるため、右側車線を走っているドライバーには目に留まらない場合がある、と話していました。音声であれば、すべての車両に伝えることができるというわけです。

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横浜町田ICにおける屋外型指向性スピーカー設置個所(画像:NEXCO中日本)。

 今回の横浜町田ICにおける対策についても、NEXCO中日本は、舗装や標識などの視覚だけでなく、聴覚に訴えかける点に効果があるといい、「視覚による対策では、どうしても注意を払っていただけないことがあります」と話します。なお、ドライバーが突然の声に驚かないよう、スピーカーの声のトーンも調整しているとか。

 同社は今回の屋外型「指向性スピーカー」を今後、事故多発地点や渋滞ポイント、工事による交通規制区間の手前などに設置していくそうです。

【了】

屋外型「指向性スピーカー」の仕組み 流したい範囲だけ音声が届く

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