ガンダム「ミデア」のようなコンテナ式飛行機 なぜ実現せず? 米空軍XC-120試作で終了

コンテナという規格化された物流の仕組みは軍事にも波及し、軍用貨物も民間コンテナで運ばれています。そのまま飛行機に吊り下げられれば便利ですが、そうしたものは見られません。実用化には、大きな壁があるようです。

飛行機は失敗するもヘリコプターでは成功

 しかし、最先端だったはずのXC-120は試作機1機のみで終わります。それは飛行機ならではの理由からでした。

Large 20200216 01
重量物運搬用ヘリコプターのCH-54「タルへ」。胴体中央部に取り外し可能なコンテナ式モジュールを付けている(画像:アメリカ陸軍)。

 というのもカーゴポッドの有無や形状違いで、空気抵抗や気流が大きく変わり、飛行特性に大きな変化が生じることが問題でした。特に外して飛行した際は劣悪だったそうで、あえなく開発計画は終了となりました。

 ちなみに、同じ発想の航空機でもヘリコプターは成功しています。シコルスキーが開発したS-64「スカイクレーン」という機体で、XC-120が初飛行してから12年後の1962(昭和37)年5月9日に初飛行し、アメリカ陸軍もCH-54「タルへ」として105機を採用しました。

 軍用のCH-54「タルへ」は退役したものの、民間型のS-64は、メーカーこそ変わりましたが現在も生産が続いており、重量物運搬や消防ヘリとして世界中で使用されています。

 ヘリコプターは飛行機よりも飛行速度、飛行高度ともに低いから成功したのでしょう。それでも、やはり運搬物の形状や有無によって飛行特性が変わるため、操縦は普通のヘリコプターよりも難しいそうで、世界的に普及するまでには至っていません。

【了】

【写真】飛行特性は劣悪 カーゴポッドなしで飛ぶXC-120

Writer:

子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  3. 「知らなかった!」SNSで話題に 高速道路の“2つ並んだ赤い三角コーン”、実は超重要な「ある合図」だった! NEXCO公式が投稿
  4. ロシアのミサイル部品工場が「大炎上」 ウクライナ軍の航空機から発射した巡航ミサイルが「直撃」か
  5. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号