「新田原」ってどう読むの? 「築城」「饗庭野」ほか難読名称の航空自衛隊基地5選

同じ漢字でも自衛隊と自治体で読み方が異なる

 離島名称には、馴染みがなかったり日常でほとんど使わなかったりする漢字が含まれて読み方が難しい場合もあります。

下甑島分屯基地(鹿児島県薩摩川内市)

 下甑島は「しもこしきじま」と読みます。「甑」の読み方を知らないと、とまどう基地名です。

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下甑島分屯基地に設置されているものと同型のJ/FPS-5レーダー(画像:航空自衛隊)。

 この基地は、その名のとおり下甑島にあります。島は鹿児島県の、薩摩半島西側の沖合約45kmに位置する離島で、近くの上甑島や中甑島などと合わせて甑島列島と呼ばれます。2004(平成16)年に、いわゆる「平成の大合併」で周辺市町村とともに薩摩川内市となりましたが、本土との交通手段であるフェリーは隣のいちき串木野市に本土側の港があります。

 下甑島分屯基地は東シナ海に面したレーダーサイトとして、第9警戒隊が24時間365日絶え間なく周辺空域の監視にあたっています。

 ちなみに、基地名は前述の通り「しもこしきじま」ですが、2014(平成26)年に薩摩川内市が甑島列島の読み方を「こしきしま」に統一したため、それ以降、自治体が発行する文書などでの島名は「しもこしきしま」と濁らない読み方になっています。

 自衛隊の基地や駐屯地は、駅名や地域名と同様、所在地の歴史的経緯などに由来した名称がつけられていることが多いです。今回挙げた5か所以外にも様々な基地名称があり、難読でなくとも所在する自治体や地区名称と異なる場合もあります。

 航空祭などのイベントで訪れた際は、なぜその名称なのかも掘り下げてみると、より一層楽しめるかもしれません。

【了】

【写真】尾翼のマークがその証 新田原基地に配備されていたF-104J「スターファイター」

Writer: 柘植優介(乗りものライター)

子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

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コメント

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3件のコメント

  1. タイトルの新田原ですが、九州地方では原をバルと読むのはある程度理解されてると思いますが、小生が知りたいのは新をなぜニュウと読むのかが知りたいんですが、小生は新=NEWと勝手に解釈しております。それと各都道府県に基地、駐屯地があるとのことですが、奈良県には航空学校しかありません。学校は基地に含むのでしょうか?

  2. 因みに、築城基地の直近のJR築城駅の隣駅(小倉寄り)の駅名は「新田原」。
    ただしこっちの読み方は「にゅうたばる」ではなく「しんでんばる」。

    それと、築城基地の用地の2/3は実際は築上町(旧築城町)ではなく、隣接する行橋市に属する。
    こちらも多少難読で、「行橋」と書いて「ゆくはし」と発音する。市制施行時の中心地域「行事(ぎょうじ)町」と「大橋(おおはし)町」を併せたもの。

  3. 正しくは新田原(しんでんばる)だと