日本人サイズにマッチ 自衛隊誕生を支えた米軽戦車「チャフィー」銀幕でも「名演技」

アメリカ製のM24「チャフィー」軽戦車は、第2次世界大戦末期にヨーロッパ戦線で投入されると、朝鮮戦争などで用いられ、戦後の日本にも供与されました。そのため、いまでも各地の自衛隊駐屯地に保存展示されています。

本当に「パンター」戦車になった「子パンター」

 日本の九七式中戦車よりも高性能なM24「チャフィー」軽戦車を、アメリカは第2次世界大戦中の1943(昭和18)年に開発し、翌1944(昭和19)年後半から早くもヨーロッパ戦線で実戦投入しています。

 このとき、敵であるドイツ軍が使用する「パンター(パンサー)」中戦車にシルエットが似ていたところから、「Panther Pup」すなわち「子豹(ヒョウ)」と呼ばれることもあったそうです。

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東京都の練馬駐屯地に展示されているM24「チャフィー」軽戦車。前掲の玖珠駐屯地の展示車とは塗装だけでなく履帯(キャタピラ)形状も異なる(柘植優介撮影)。

 第2次世界大戦後は他国への供与戦車として、冒頭に述べた日本を含めて25か国以上で用いられました。なかでもノルウェーは、エンジンや変速機を一新、主砲をより強力な90mm砲に換装し、レーザー測距儀や赤外線暗視装置などを増設するなどして、性能を大幅に向上させ、冷戦終結後の1990年代まで第一線にて運用していました。

 なお前述したようにM24「チャフィー」は「Panther Pup」と呼ばれましたが、第2次世界大戦後、まさしく「パンター」戦車になったことがあります。それは1966(昭和41)年に作られたアメリカとフランスの合作映画『パリは燃えているか』においてです。

 この映画でM24「チャフィー」は、ダミー砲身やサイドスカートなどを取り付け、ドイツ軍戦車の国籍標識と塗装で「パンター」戦車役として登場しました。この「M24改造のパンター」は、のちの戦争映画などでも使用されたようで、車両自体はフランスにあるソミュール戦車博物館に保存されています。

 また、それ以外でも日本の特撮映画をはじめとして、各国の映画に様々な役で用いられました。

 M24「チャフィー」は、当時の日本人の体格にあったサイズで、なおかつオートマチック変速機による運転のしやすさなどから、陸上自衛隊では同様に供与されたM4「シャーマン」戦車よりも評判が良かったといわれています。その扱いやすさは、銀幕のなかでも同じだったようです。

【了】

【写真】教習車に最適? グラウンドを走るM24軽戦車

Writer:

子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

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コメント

1件のコメント

  1. かつては戦争映画に沢山出てきた戦車だけど、さすがに近年は希少になったようで、退役したイギリスのFV432兵員輸送車を改造してM24にした(でも砲塔は本物)ものまであったり

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