海上の何でも屋 米海軍「PTボート」とは? ケネディ元大統領も乗った日本陸軍の天敵

第1次世界大戦で戦艦を撃沈するなどして注目された高速魚雷艇は、その後、沿岸部や島しょ間を軽快な速度で航行する船として有効活用されるようになりました。そうした高速魚雷艇のなかで、現在最も有名だと思われるのがPTボートです。

幅広い任務をこなす魚雷を抱えたモーターボート

 第2次世界大戦中、アメリカ軍には偵察、連絡、人員輸送といった幅広い任務をこなす車両、ジープが地上にありました。実は海上でも同様に幅広い仕事をこなした船があるのです。それが高速魚雷艇のPTボートです。第35代アメリカ合衆国大統領であるジョン・F・ケネディが従軍時代に乗っていた船としても知られています。

Large 20200509 01
WW2期アメリカ海軍の木製高速魚雷艇「PTボート」(画像:アメリカ海軍)。

 そもそも高速魚雷艇とはどういったものかというと、名前のとおり、艦船を攻撃する魚雷を搭載した高速の小船です。第1次世界大戦中に、オーストリア=ハンガリー帝国の戦艦「セント・イシュトヴァーン」をイタリアの高速魚雷艇が撃沈したことをきっかけに、大型艦船の移動が制限される海峡などにおいて、軽量かつ高速でしかも魚雷を発射できる高速魚雷艇は、それら大型の艦船をも沈める力があるとして大きく注目されます。

 欧州では、第1次世界大戦後も高速魚雷艇の開発を進め、イギリス海軍は「MTB」、ドイツ海軍は「Sボート」、イタリア海軍は「MAS」といった高速魚雷艇を配備していました。そして、1930年代頃にはすでに、艦船の攻撃のほかに沿岸防護、偵察などの任務に運用するという試みもなされていました。

 しかし、アメリカ海軍はどうだったかというと、将来的な対日戦に備え、大洋で戦う大型艦船の充実を重視していたため、高速魚雷艇の研究は後回しにされていました。

【写真】ケネディ中尉(当時)が艇長を務めたPTボートとその乗員

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス