海上の何でも屋 米海軍「PTボート」とは? ケネディ元大統領も乗った日本陸軍の天敵

第1次世界大戦で戦艦を撃沈するなどして注目された高速魚雷艇は、その後、沿岸部や島しょ間を軽快な速度で航行する船として有効活用されるようになりました。そうした高速魚雷艇のなかで、現在最も有名だと思われるのがPTボートです。

アメリカで高速魚雷艇に初めて注目したのは陸軍だった?

 意外なことに、最初にアメリカで高速魚雷艇が注目されたのは、海軍ではなく陸軍においてでした。1935(昭和10)年からフィリピン軍の軍事顧問だったダグラス・マッカーサー少将(当時)は、1937(昭和12)年ごろから、島しょ地域であるフィリピンの沿岸防衛には高速魚雷艇が最適と訴え、1939(昭和14)年にイギリスからソーニークロフト社製の高速魚雷艇3隻を購入してフィリピン沿岸警備軍に配備しました。

 ちょうど同じ1937(昭和12)年ごろには、海軍でも高速魚雷艇の戦力化を強く推進する論考を発表する一派が現れていました。欧州で戦争が開始されると、高速魚雷艇が状況によってはかなり役にたつことが明らかになり、最終的に1941(昭和16)年7月、アメリカ海軍でも高速魚雷艇「PTボート」が採用されることになります。

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ニューギニアのPTボート基地に配備されたPT-66。迷彩塗装され、船の上にはカモフラージュ用の幕が吊られている(画像:アメリカ海軍)。

 ちなみに「PT」は「Patrol Torpedo」の略で、「PTボート」を直訳すれば「哨戒(パトロール)魚雷艇」という意味になります。欧州での戦訓などを鑑みて、最初から魚雷攻撃以外にも、沿岸警備、偵察、輸送など様々な任務をこなせるよう開発された船でした。

【写真】ケネディ中尉(当時)が艇長を務めたPTボートとその乗員

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