「玖珠」ってどう読むの? 「倶知安」「目達原」ほか難読名称の陸上自衛隊駐屯地5選
1000年以上の由緒ある名称の場合も
使われている漢字はそれほど難しくなくても、慣れた読み方ではない場合があります。
目達原駐屯地(佐賀県吉野ヶ里町)
目達原は「めたばる」と読みます。九州の地名では「原」を「ばる」と読むことが多く、陸上自衛隊関連に限ってみても、熊本空港の敷地内に設けられている高遊原分屯地は「たかゆうばる」、大分県別府市にある十文字原演習場は「じゅうもんじばる」とそれぞれ読みます。
地名の由来は、飛鳥時代の豪族である米多(めた)氏が治めていた地、「米多の原」が転化し「目達原」になったといわれています。
目達原駐屯地は、太平洋戦争中の1943(昭和18)年に開設された、旧日本陸軍の飛行場が前身です。そのため短いながら滑走路があり、ヘリコプター部隊である第3対戦車ヘリコプター隊や西部方面ヘリコプター隊などが所在します。また九州沖縄地区の陸上自衛隊の補給や整備を一手に担う、九州補給処が置かれています。
祝園分屯地(京都府精華町)
祝園は「ほうぞの」と読みます。「祝」の字の読み方で「ほう」というのはあまり用いないため、これも難読地名といえるでしょう。
精華町は京都府のほぼ南端に位置する町で、町の中心駅が祝園駅(JR片町線)および新祝園駅(近鉄京都線)になります。両駅を含む周辺地域が祝園地区になりますが、陸上自衛隊の祝園分屯地はそこから離れた西側の丘陵地帯に広がります。なお、駅名は「ほうその」と濁点のつかない読み方になります。
もともと祝園分屯地は旧日本陸軍の弾薬庫として開設された場所で、昭和初期から太平洋戦争終了までは日本最大級の弾薬庫として用いられました。そのため、戦後も10年あまりアメリカ軍が使用し、日本に返還されたのち1960(昭和35)年12月に陸上自衛隊の分屯地として開設されました。
現在も、近畿地方唯一の陸上自衛隊弾薬支処として用いられています。
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