幻となった「東京茨城空港」だけじゃない! 名称とギャップある空港3選 事情も様々

茨城空港の外国人向け愛称を「東京茨城空港」とする案が、決定直前から一転、反対多数で採用見送りとなりました。実はほかにも距離や立地、実態の面において、空港の名称と実際の運用が異なるものがあり、理由もさまざまでした。

考えれば不思議な「大阪国際空港」 広島空港はなぜ山中に?

 場所のほか、実際の運用とのギャップがある空港の代表例としては、「大阪国際空港」の正式名称もある、伊丹空港がそのひとつでしょう。大阪国際空港の立地は、大阪府豊中市、池田市、そして兵庫県伊丹市にまたがっています。このなかで兵庫県の地名にちなんだ「伊丹空港」と広く呼ばれるのは、昭和14年(1939年)に「伊丹飛行場」として現在の空港のベースができ、その名残りのためといわれています。

 また名称に「国際」がついているものの、2020年現在、同空港で国際線定期便は運航されておらず、もっぱら国内線用空港です。実は同空港は1994(平成6)年まで、国際線も運航されていましたが、同エリアに関西空港が開港したことにともない、国際線はそちらに移管されています。豊中市によると、空港名もこのとき名称変更が検討されたものの、周辺都市の要望などにより、改正前のままの「大阪国際空港」に据え置かれ、現在に至っているとのことです。

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伊丹空港。空港ビルの上部には「大阪国際空港」の文字が見られる(2019年、乗りものニュース編集部撮影)。

 日本の空港は県名を冠していたとしても、用地取得や周辺の環境問題などにより、市街地から離れた位置にあることも多く、なかでも初めて降り立った旅行者にとってギャップが大きいと、とりわけ頻繁に話題に上がるのが、広島空港でしょう。

 ここは広島市の中心部から50km程度離れた山間部、三原市本郷町にあり、空港に直接乗り入れている鉄道や地下鉄などはなく、たとえば広島駅まではバスで1時間程度移動する必要があります。

 広島空港はかつて、1961(昭和36)年から1993(平成5)年まで広島市内にありました。旧広島空港はもともと旧日本陸軍の飛行場で、戦後はグライダーの練習場として使用されていたものを整備、拡張し供用開始されます。とはいえ、その滑走路は長さ1800mで並行誘導路もないなど、比較的大きな地方都市の空港設備としては十分ではありませんでした。それ以上の拡張は立地的に困難をともなう一方で、航空需要は増え続け、短い滑走路にジェット旅客機のボーイング767型機が日常的に離着陸するといった状況も見られました。

 そこで現在の広島空港が建設されることになり、多くの定期便はそちらに移ることになります。旧広島空港は、広島西飛行場と名称を変え、比較的小さいターボプロップ機などを使った短距離便の運航をしばらく行ったのち、2012(平成24)年にこちらも撤退、2020年現在はヘリポートになっています。

【了】

【地図】拡張は確かに無理かも…アクセス抜群だった旧広島空港

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