就役13年でリタイア開始 米海軍のフリーダム級ほか小型水上戦闘艦「LCS」は失敗作か?

ご長寿兵器が話題になる一方で、制式採用されながら短命に終わるものもあります。そのひとつが、アメリカ海軍の小型水上戦闘艦、フリーダム級とインディペンデンス級です。就役からわずかな期間で退役開始する理由に迫ります。

志は高かったLCSのコンセプトとそれが求められなくなった理由

 LCSは、従来型の水上戦闘艦には標準装備されている対艦ミサイルや魚雷発射管などの兵装を持たない代わりに、高い指揮通信能力と情報共有能力を持ち、小型の艦艇で様々な任務に対応するため、必要に応じてヘリコプターと機雷捜索用のUUV(無人潜水艇)などを組み合わせた「対機雷戦モジュール」、ヘリコプター、30mm機関砲、対艦ミサイルを組み合わせた「対水上戦モジュール」、ヘリコプターと曳航ソナーを組み合わせた「対潜水艦戦モジュール」を、任務に合わせ載せ替えられるという野心的なコンセプトの水上戦闘艦として開発されました。

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特徴的な三胴船(トリマラン)タイプのインディペンデンス級LCS「インディペンデンス」(手前)。奥は「フリーダム」(画像:アメリカ海軍)。

 しかし2010年代に入ると、アメリカ海軍は固定兵装の貧弱なLCSでは、海軍力の急速な強化を進める中国には対抗が困難であるとの見方を強めます。また対潜水艦戦以外のモジュールの開発が難航したことや、小型で軽武装の艦艇であるにもかかわらず、調達価格が高くなってしまったこともあって、2014(平成26)年2月にチャック・ヘーゲル国防長官(当時)はLCSの建造を32隻で打ち切る決断を下し、その後LCSはミサイルフリゲート「FFG(X)」の建造に切り替えられることが決定しました。

 就役済みと、すでに建造途上にあるLCSには、ノルウェーのコングスベルクが開発した長射程巡航ミサイル「NSM」(Naval Strike Missile)の搭載などによる戦闘力の強化が計画されていますが、今回、任務を外れて予備保管状態となる4隻は、LCSの大量建造にあたって必要なデータを収集するための試験艦という色彩が強く、5番艦以降に比べて改修経費が高くつくことから、アメリカ海軍は4隻を予備役として、浮いた運用経費をほかの艦艇や装備品などの調達などにあてる方針を示しています。

【画像】LCSに代わるのは汎用フリゲート 新造艦「FFG(X)」

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