就役13年でリタイア開始 米海軍のフリーダム級ほか小型水上戦闘艦「LCS」は失敗作か?
LCSをやめてどうするの? 日本の新造艦も実は…
LCSに代わって建造されるFFG(X)は、フランスとイタリアが共同開発し、フランス海軍でアキテーヌ級駆逐艦、イタリア海軍でカルロ・ベルガミーニ級フリゲートとしてそれぞれ採用された汎用水上戦闘艦「FREMM」をベースとしています。
FFG(X)は空母打撃群と行動を共にして、対空、対艦、対潜の各任務に高いレベルで対応することが求められており、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の最新仕様「フライトIII」に搭載されるSPY-6(V)1の派生型であるSPY-6(V)3レーダーを搭載し、アーレイ・バーク級などと同じミサイルの垂直発射装置(VLS)も搭載されることが決定しています。
海上自衛隊が建造を進めている「30FFM」(3900トン護衛艦)も、構想時にはLCSに近いコンセプトを打ち出していましたが、その後、建造当初は最低限度の装備のみを搭載し、後続の艦で順次ユニット化された装備を拡充し、その装備を既存の艦にも搭載していく「ベースライン」方式で建造される方向となっています。
30FFMは22隻の建造が計画されていますが、後期建造される艦は2020年11月に進水を予定している1番艦、2番艦とは、かなり様相の異なる艦になるのではないかと筆者(竹内修:軍事ジャーナリスト)は思います。
【了】
Writer: 竹内 修(軍事ジャーナリスト)
軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。
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