高速バス事業者は「籠城」に備えよ 再び需要減退 再運休 「常態」までの長期戦シナリオ

高速バスは新型コロナウイルスの影響により多くの便が運休し、経済活動の再開とともに復便してきた一方で、感染再拡大の動きから、再度の運休や減便も相次いでいます。長期化する困難、バス事業者は「籠城」を考える必要がありそうです。

「籠城」具体的にどうすれば?

 たとえば、従業員を休業させた際に給与の一部を国が助成する「雇用調整助成金」の特例措置は9月末までですが、与党幹部が「期限を延長すべき」と発言したと報道されています。一部の便を運休し乗務員を交代で休業させて、助成金を得て毎月の赤字を抑制することも選択肢でしょう。

 1日1往復の長距離夜行路線であれば、路線単位で運休するしかありません。しかし、30分間隔など高頻度で運行している昼行路線であれば、減便しても利便性への影響は限られます。地域との関係、競合の有無なども考慮し、優先順位をつけて運行計画を立てることが必要です。

 今後、万一、自社の事業エリアが再び「緊急事態」に戻った場合、ほぼ全面運休に追い込まれる可能性があります。路線バスを本業とする事業者では、高速バスの乗務員も一時的に路線バスに乗務することで経営も雇用もなんとか維持できます。しかし、高速バス専業などの場合、全面運休は即、会社全体の休業を意味します。

 かといって、相当なプロフェッショナルである高速バス乗務員にいま退職されては、需要回復後の事業に影響します。

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ジェイアールバス関東のスカニア製新型2階建てバス。新宿~東京ディズニーリゾート線で運行(2020年8月、中島洋平撮影)。

 春の「緊急事態」では、飲食業からスーパーマーケットへのように、仕事が減った業界から増えた業界に従業員を出向させる動きがありました。今のうちに、異業種、たとえば貨物運送事業者(トラック会社)との連携を準備することも考えられます。

「緊急事態」のあいだ、企業間の物流は需要が低迷した一方、宅配便の需要が2割ほど増加し、同分野の乗務員不足が伝えられました。平常時であれば、固有の業務知識を得る研修期間を考えると短期間の出向や副業は非合理的ですが、「一部運休」程度で済んでいるあいだに交代で研修するなど、あらかじめ準備を進めておけば、バス事業者やその乗務員、受け入れる側の宅配事業者の双方がメリットを受けられそうです。なお、副業容認や出向を行う際には、運転業務に特有の法令を確認のうえ、就業規則の改定などの準備も必要です。

【写真】閑散…バスタ新宿のいま

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1件のコメント

  1. デパ地下とコラボして貨客混載で何とか乗り切ってほしい…。

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