床に工夫した「乗りやすい電車」 東京メトロに登場 有楽町線・副都心線用17000系
東京メトロ有楽町線・副都心線用の新型車両17000系電車がお披露目されました。ややホーム側に傾いているなど、床に工夫があり乗降しやすくなっているほか、快適性や安全性の向上などが図られています。
ホーム側へ少し傾いた車内ドア付近
東京メトロが2020年8月11日(火)、有楽町線と副都心線の新型車両である17000系電車を報道陣へ公開しました。
ポイントのひとつは、特にベビーカーや車いすで乗り降りしやすくなっていること。床面の高さを、この車両と入れ替えになる従来車両(1974年登場の7000系)の1200mmから1140mmへ低くしたのに加え、乗降用ドア付近の床が、ホーム側へ少し傾斜した小さいスロープのような構造にされています。ホームから乗車するとき、ベビーカーなどの車輪がスムーズに車内へ入れる形です。この傾斜は、東京メトロで初のものといいます。
「東洋初の地下鉄として開業してから90年のノウハウを詰め込みました。快適性、バリアフリーを楽しみながら乗っていただければ」(東京メトロ 車両部設計課 課長 荻野智久さん)
また、そうしたベビーカーや車いすでの利用を想定した、各車両にあるフリースペース付近の乗降口は、床にあるドアのレールに、車輪が通過しやすいよう切り欠きが入っているのも特徴です。
車内の快適性も向上しており、従来の7000系と比べて冷房能力がアップしたほか、座席幅を430mmから460mmへ拡大。車内のデザインは、有楽町線と副都心線のラインカラーへ色彩を同調。連結面や座席横の仕切り、荷棚に透明な強化ガラスを採用することで、車内の開放感を高めたといいます。
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