日本一早い始発便? 真夜中3時38分出発の高速バスに乗った なぜそんなに早い?

始発地を真夜中の3時38分に出発するという高速バスに乗ってきました。周囲が寝静まったなかを進みますが、「夜行バス」ではないという、ちょっと不思議な感覚のバス、これほど早い始発のメリットはどこにあるのでしょうか。

ほかにもある「超早朝便」メリットは?

 今回の「いわき号」のほかに始発便が早い高速バスを挙げると、たとえば長野駅4時00分発の池袋行き、松本バスターミナル4時20分発の新宿行き、倉敷駅3時50分発の大阪行き、といったものがあります(いずれも2020年10月現在、運休中)。

 こうした地方都市と大都市を結ぶ高速バスは、主に地方から大都市へ向かう人の足として使われています。早朝発の高速バスには、たとえば長野であれば新幹線、松本やいわきであれば特急の始発列車よりも早く東京へ着きたい、というニーズがあるのです。

 では「夜行」はどうなのでしょうか。この点を以前、長野や松本からの高速バスを運行するアルピコ交通に聞いたところ、片道3時間から4時間の距離では「夜行で行くまでもない」という意識があると話していました。「いわき号」も含め、これらはおおむね、運行距離が200kmから250kmほどの路線です。

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東京駅日本橋口に到着。

 ちなみに「いわき号」の東京行きはこの始発以降、およそ30分間隔の運行。対して鉄道の特急「ひたち」は、いわき始発が6時14分で、およそ1時間に1本です。東京駅までの通常運賃はバスが3500円、特急が6290円(運賃と指定席特急券)とバスが大幅に安いですが、所要時間ではバスが約3時間30分、特急が約2時間20分と、特急に軍配が上がります。

 競合する特急列車は、大量の人を、より早く運ぶことができますが、高速バスはこれに対し、より本数を多くして利便性を高め、かつ安い運賃で対抗しているといえるでしょう。

【了】

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コメント

4件のコメント

  1. 松本と長野の早朝便は運休です

    JRバス関東を2回書いて何が

    4社だよ

    • ご指摘ありがとうございます。訂正いたしました。

  2. 連絡船はなやかなりし頃の「早起き特急」北斗1号&北海 よりもなお早い

  3. 竜王・甲府〜羽田空港線の第一便が3時45分発ですね。

    そんな早くて、乗る人いるの?って感じですが…。