リアル戦車乗り女子を直撃! 陸自初の小隊長と操縦手 女性も働く職場としての戦車部隊

開かれてはいても狭き門…運の強さも戦車乗員の適正のひとつ?

 冷戦の終結から、陸上自衛隊においては戦車定数の削減が続けられており、具体的には冷戦期最大で1200両もあった戦車の定数が、2020年3月末現在、570両にまで減っています。

 このため、戦車乗員になりたくて、そしてその適性があったとしても、そもそも受け入れられる部隊がない、ということもあるようです。運よく機甲科職種の配置になったとしても、戦車部隊ではなく偵察部隊への配置となるかもしれません。こればかりはその時の運ですが、ある意味では数少ない戦車乗員という枠をつかみ取る幸運があるからこそ、戦車乗員としての適性がある、ということなのでしょう。

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射場に向けて出発する黒川小隊(武若雅哉撮影)。

 戦車は強力な火砲を装備し、高い防御力と不整地走破性を持っていますが、対戦車攻撃を受けた場合いくら装甲が厚くても、命中した時の衝撃で、中の乗員が無傷で済むとは思えません。

 また、敵を先に発見しても、初弾が命中しなければ熾烈な反撃を受けてしまうことになります。初弾が命中しないのには様々な要因がありますが、これも言い方を変えれば「運」ということになるかもしれません。そういった意味ではやはり、上述したように、強運の持ち主こそが戦車乗員としてふさわしい適正、ということになるのでしょうか。

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直前までの雨がやみ、射撃訓練時には虹がかかっていた(武若雅哉撮影)。

 戦車乗員への道は狭く険しいものです。しかし、自身が強い信念を持ち、必ず夢を叶えるのだと信じていれば道は開ける。黒川3尉と金子1士は、そのようなことを感じさせてくれる隊員たちでした。

【了】

【写真】「職場」としての雰囲気は? 第72戦車連隊の射撃訓練より

Writer: 矢作真弓/武若雅哉(軍事フォトライター)

2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。

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コメント

1件のコメント

  1. 戦車を動かすことそのものはもしかしたら誰にもさほど難しいことではないのかもしれません(失礼)が、戦車乗りになるに至るまで匍匐前進とかの訓練をかいくぐってきたことを思えば一種の勲章のようなものとはいえないでしょうか。