「離島の離島」嵯峨島がANA印の「最先端島」に ドローン&アバターで「島のお医者さん」

長崎県の離島群、五島列島にある「嵯峨島」は、中心部の福江島からさらに船でアクセスしなければならない「離島の離島」です。島民への医療提供が限られたこの島に、ANAグループの最先端モビリティが集まりました。

新型コロナで緩和された「遠隔医療」

 長崎県にある離島群の五島列島、その中心である福江島の西5km程度のところに、人口100人ほどの「嵯峨島」があります。いわば「離島の離島」となる嵯峨島は、1日3、4便の福江島からの定期船でしかアクセスできません。結果、島民へ提供される医療も都市部とは雲泥の差があります。

 島には出張診療所があるものの、常駐しているのは看護師1名のみ。週に1度だけ福江島から医師が通う形で、島民に医療を提供しているそうです。この嵯峨島に最先端のモビリティを試験導入し、医療体制の充実を図ろうとしているのが、ANAグループです。

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ANAグループが長崎・嵯峨島で実施したアバター「ニューミー」とドローンを用いた遠隔医療の実証実験の様子(2020年11月5日、乗りものニュース編集部撮影)。

 嵯峨島の島民に向け実施されるのは、ANAグループのスタートアップ企業、「avatarin(アバターイン)」が手掛ける遠隔操作やテレビ電話ができるアバターロボット「newme(ニューミー)」を用いたオンライン診療と、ANAホールディングスが手掛ける「ドローン」を用いた処方せんの配送です。

 2020年11月5日(木)に行われた実証実験では、嵯峨島で普段、治療を受けている患者が、看護師のみの島内診療所を訪れ、遠くにいる医師と「ニューミー」を通じ遠隔診療を受けたのち、薬剤師と「ニューミー」での遠隔服薬指導を受診。のちに処方された薬はドローンで手元まで配達されています。

 なおこれまで、こういった遠隔医療には規制があったそうですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響をうけ、特例措置として実施条件が緩和されたとのこと。今回の実証実験は2021年2月まで4か月間実施されます。

 ANAホールディングスによると、今後はこのドローンと「ニューミー」を用いた一気通貫型の遠隔医療行為をモデルケース化し、交通アクセスが難しいエリアを中心に展開ができればとしています。

 なお、嵯峨島では、この遠隔医療の試験導入によって、週1回だけだった医師の診察日が、月曜から金曜の平日中(非実施日もあり)まで広がっており、島民の医療を受ける選択肢が大きく広がっています。

【了】

色々使い道が増えそうな「オンライン診療」を写真で見る

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