戦後初の国産旅客機「YS-11」 実際売れてない&狭い&操縦大変…でも成功といえる理由

戦後初の国産旅客機として知られるYS-11型機は、機内も狭く、操縦も大変、トホホなエピソ―ドも多数……と少し残念な側面も持ちます。しかし、視点を変えると、このモデルは成功したともいえるかもしれません。

実はたくさんあったYS-11型機がもたらした「成果」

 YS-11型機の開発までを振り返ると、終戦による活動停止から復活後、日本の民間航空界では、主に近隣国の戦争に伴うアメリカ軍の航空機の修理や、アメリカ産の使用実績から配慮がいきわたった使い勝手の良い中古機の運航を行っていました。つまりこの時期の日本は、航空機開発の点から見ると「玄人」から離れてしまったとも言えますが、YS-11型機の開発が転機となったわけです。特に整備士の人たちのお話をよく聞いていますが、運航面に関わったすべての人たちのたゆまぬ努力もあったことでしょう。

 そして日本の民間航空会社にとって、YS-11型機は、よちよち歩きの草創期から、ジェット機が国内を飛び回る段階に成長していく過程で、素晴らしい教材となったこともポイントです。

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航空自衛隊のYS-11型機(画像:写真AC)。

 ハッキリ言ってしまうと、YS-11型機の製造や運航に関わった様々な人たちと話をする中で、私は彼らからこのモデルの悪口を聞いたことがありません。もちろん、先述したような「ちょっと残念」ともいえるエピソードを聞いたこともありますが、話す人の顔はみな柔和で、プライドに満ちている印象があります。

 特に1964(昭和39)年の東京オリンピックに先立ってYS-11型機が日本国内の聖火輸送を担当し、無事に成功したことは、当時の航空業界にとって「上昇気流」になったエポックな出来事なのではないかと思います。

 ちなみに今、「スペースジェット」がその入口で岐路に立たされています。飛行中の独特のターボプロップ・サウンドのYS-11型機にまた乗りたいですが、国産ジェット旅客機にも是非とも乗りたいです。

【了】

【写真でサッと見る】クラシック!YS-11の機内

Writer:

成田空港隣の航空科学博物館元学芸員。日本初の「航空関係専門学芸員」として同館の開設準備を主導したほか、「アンリ・ファルマン複葉機」の制作も参加。同館の設立財団理事長が開講した日本大学 航空宇宙工学科卒で、航空ジャーナリスト協会の在籍歴もある。

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コメント

1件のコメント

  1. おもろい

    やばい

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