地下鉄に踏切は…ある! 線路側にも柵 線路を見て納得 厳重なワケ
日本で唯一ともいわれています。
踏切は地下鉄にも存在します。といってもトンネル内部で道路と交差しているのではなく、地上の車両基地に向かう途中にあるものです。
路線は東京メトロ銀座線。場所は同線の上野検車区(東京都台東区)の前です。“地下鉄の踏切”としては日本唯一ともいわれます。これだけでも珍しいですが、よく見ると道路側の遮断桿(かん)に加え、線路側にも柵があります。「あぶない」「高圧通電中 危険」といった警告文も。なぜ、厳重に立ち入りが制限されているのでしょうか。
それは「足元に電気が流れている」ためです。一般的な電車は、上空の電線(架線)からパンタグラフを通じて電気を得ますが、銀座線は「第三軌条方式」を採用しています。電気は架線ではなく、走行用のレールに沿って設置された第三軌条(サードレール)と呼ばれるレールに流れており、電車は車両の下部に付いている集電靴(コレクターシュー)を接触させて電気を得ています。厳重な立入禁止の措置は感電防止のためなのです。
電車通過時は遮断桿が下り、踏切内への立ち入りが防止されたうえで線路側の柵が上がります。
ちなみに踏切部分には、第三軌条はありません。柵の手前で第三軌条が途切れています。踏切はいわば絶縁区間ですが、踏切に差し掛かっている車両以外は電気の供給を受けているので、電車はそのまま走れます。
【了】
都営のどこかにもあるらしいと聞くがな。