ZIPAIRは王者「パンナム」の再来!? かつて主流のデザイン「チートライン」の紆余曲折

JALが展開するLCC「ZIPAIR」のデザインは、ある意味かつて航空業界を席捲したデザインと共通するものがあります。機首から尾部にかけて窓枠に一直線に伸びる「チートラン」の紆余曲折はどのようなものがあったのでしょうか。

「むき出し」塗装から「チートライン」が採用されるまで

 そもそも、旅客機における塗装やデザインの歴史は、塗料や機体材料の進歩と連動しているといえるでしょう。飛行機は、とにかく軽く作ることがベストです。胴体や翼など、必要がなければ、むしろ金属地がむき出しのまま(今は地・複合材の場合が多くなってきていますが)にする方が、軽量化につながります。

 かつて、第2次世界大戦前の旅客機、たとえばダグラス(現、ボーイング)DC-3のデザインは、ベアメタルと呼ばれ、地肌となる「金属」がそのままのむき出しで、エアラインごとに、会社名や胴体のアクセントラインが何本か描かれているデザインが一般的でした。

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ダグラス DC-3型機(2017年5月、恵 知仁撮影)。

 その後もしばらく旅客機は、いわゆる「プロペラ機」の時代が続くのですが、そのなかで一定の高度までは、高ければ高いほど燃料の消費量が少なくて済むことから、運航の効率を上げるために、より高々度を飛行する必要が生じます。このことから、日光の輻射熱を下げるために胴体上面をホワイトに塗る機体が増えるようになりました。

ちょうどそのころ、航空機の塗装デザインとして、先述の「チートライン」の塗装が徐々に流行します。チートラインの意味は、「チート ジ アイ(cheat the eye)」の線(ライン)という意味で、機体の流線型的なデザインを強調する意図があったそう。当時隆盛を誇っていたパンナムやユナイテッド航空など、多くのエアラインが、この「チートライン」塗装を採用しました。

 ジェット旅客機が徐々に主流となり、「より高く、より早く、より大きく」という時代に入ると、1960年代のデザインは、胴体上半部をホワイトとしながら、各社それぞれのカラーの「チートライン」をまとうデザインが多数に。ちょうどそれが、前述の成田空港開港の時代です。

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