相次ぎ報じられる旅客機「不具合で引き返し」 実は「1日1件」発生? 理由は「安全優先」

重大インシデントとイレギュラー運航の明確な違い

 前者の重大インシデントについて、国土交通省は、航空法第76条の2に定められている「航空事故が発生するおそれがあると認められる事態」であるとしています。

 この事態については、航空法施行規則第166条の4で定義。具体的には「閉鎖中、ほかの航空機が使用中の滑走路からの離陸や着陸」「非常脱出スライドを使用して非常脱出を実施するような事態」「飛行中において地表面や水面への衝突、接触を回避するためパイロットが緊急操作を行った場合」など16のケースが挙げられています。

 一方、イレギュラー運航は「安全に直ちに影響を及ぼすような異常事態ではなく、例えば、多重化されたシステムの一部のみの不具合が発生した場合に乗員がマニュアルに従い措置したうえで、万全を期して引き返しなどを行った結果、目的地などの予定が変更されたものなどを指す」とのこと。たとえば「計器のランプが故障してしまった」などのケースも該当するのだとか。

 国土交通省安全部運航安全課の担当者は「そのままフライトは可能な状況ではあるのですが、利用者の安全性を確保するため、『念には念を入れる』という意味で引き返すものです」とその定義を話します。

【了】

「航空事故が発生するおそれがあると認められる事態」の16ケースとは

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コメント

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1件のコメント

  1. 必ず「毎日1件、不具合で引き返す」
    いくらなんでも多すぎる。何のために点検してんの?
    悪天候だとか鳥がぶつかったとかならしょうがないがね
    今は、故障しない当たり前も目標に目指すべきだろ
    整備士も、国も、製造メーカーも全員感覚マヒしてるわ