VisaはSuicaになれるか 急拡大「Visaのタッチ決済」鉄道バスにも そのメリット

キャッシュレス化推進の手段として注目される「Visaのタッチ決済」。コロナ禍で導入や利用が急拡大するなか、一部の鉄道、バスでも使えるようになりました。Suicaなどの交通系ICカードと比べ、何がどう違うのでしょうか。

コロナ禍で急拡大「Visaのタッチ決済」 交通機関にも初導入

 ビザ・ワールドワイド・ジャパンが2020年12月17日(木)、日本における「Visaのタッチ決済」普及の最新状況に関する説明会をオンラインで開催しました。

 Visaのクレジットカードやデビットカードを端末にかざすだけで決済できる「Visaのタッチ決済」は、コロナ禍の2020年、急速に導入や利用が拡大しているといいます。発行カード枚数は2020年9月末で昨年同月比約2.3倍の3230万枚、タッチ決済取引数は、2019年12月から2020年9月までのあいだで実に15倍、特にスーパーマーケットでは約30倍に増えたそうです。

 すでに200を超える国や地域で普及し、とりわけロシア、オーストラリア、シンガポールなどは対面取引10回のうち9回が、このタッチ決済になっているとのこと。オーストラリアではタッチ決済の普及により、ATMでの現金引き出し回数が、2019年までの5年間で35%も減少したといい、ビザ・ワールドワイド・ジャパンの寺尾林人さんは、日本においても「タッチ決済を普及させることが、結果的にキャッシュレス化の推進につながる」と自信を見せます。

 そして2020年は、日本の公共交通機関においても初めてVisaのタッチ決済が導入されました。

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Visaのタッチ決済に対応したことをPRする会津バスの車両(画像:みちのりホールディングス)。

 7月以降、みちのりホールディングス傘下の茨城交通、岩手県北バス、福島交通、会津バスの一部高速バスなどで導入され、11月には鉄道でも初めて、ウィラー・トレインズが運営する京都丹後鉄道が、これに対応しています。なお、いずれもSuicaなどの全国共通利用が可能な交通系ICカードには非対応の路線です。

 みちのりホールディングス傘下のバスでは、決まった額の運賃を車内で決済する仕組みですが、京都丹後鉄道の場合は、乗車距離に応じて変動する距離制運賃の車内決済を可能にしています。これは交通系ICカードの利便性に近いものといえるでしょう。

【画像】ロンドンでは現金廃止 Visaのタッチ決済導入事例

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コメント

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3件のコメント

  1. 紙チケット一枚当たりの発行マージンが2ポンド以上という意味がわかりません。

  2. VISAは世界中どこでも使えるので1枚もっているだけでも便利なのがいいところ。
    そうなると、ゆうちょmijikaがゆうちょ銀のミスで廃止の方向なのが地味に痛い。あれってVISAカードの代用で年齢収入関係なく日本中で作れる便利なものだったのに。

  3. 了様ありがとうございます。これが日本に普及すると日本全国クレカ(又はデビカ)一枚でどこでも行けますね。新幹線チケットも現行EXシリーズ(東海道・山陽新幹線)や新幹線eチケット(JR東日本系の新幹線)のようにこのカードに紐付け可能で有れば、そうなるともうSuicaは不用になるかも⁇ちなみに飛行機では一部の航空会社ではハウスカード(その会社が発行するカード)限定ではあるものの、クレカ一枚で予約から搭乗まで完全チケットレスで完結する所もあります(ここで言う完全チケットレスとはクレカ以外の媒体は一切使わずに完結することであり、ペーパーチケットの引換[旅程表や搭乗券など紙媒体の発行や事前準備]やスマートフォンなど別媒体に表示することも不用であることを言う)。