装甲車に操縦席複座型があるワケ 戦車は単座 狭い車内でなぜ操縦手を2名座らせるのか

違い過ぎるキャタピラとタイヤの特徴

 16式MCVは、足まわりが装軌式(いわゆるキャタピラ)ではなく装輪式(タイヤ付き)というだけで、あとは戦車のように見えます。しかし実際には戦車と同じような使い方、戦い方はできません。足回りの構造がまったく違うことで動き方もまったく別物になっているのです。

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74式戦車による信地旋回の実演。右側履帯のみ前進駆動した。地面に半円形のわだちが描かれる(2018年11月13日、月刊PANZER編集部撮影)。

 普通の乗用車でもバックが苦手という声をよく聞くように、視界の狭い戦車や装甲車も、やはりバックは難しいものです。ましてや戦場ですので、変なところでモタモタとUターンや切り返しなどしていたら、かっこうの標的になりかねません。実はこの方向転換のやり方が、装軌式と装輪式で決定的に違うのです。

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74式戦車による超信地旋回の跡。地面に綺麗な円形のわだちが残っている。この円形の中で方向転換することができる(2018年11月13日、月刊PANZER編集部撮影)。

 装軌式の場合、左右の履帯の回転速度を変えることによって方向転換をします。どちらかの履帯を止める信地旋回では、ほとんど場所を動かずその場で方向転換ができます。さらに左右の履帯をそれぞれ逆方向に回転させる超信地旋回では、位置を変えずまさにその場で方向が変えられます。ただし履帯をお互いに逆回転させるには、複雑な構造のトランスミッションが必要になるので、構造的にできない戦車もあります。また車輪や履帯が路面を痛めるので、積極的にはやらないようです。これらの方法で装軌式は意外と小回りが利き、狭い場所でもわりとスムーズに方向転換、Uターンができます。

【画像】車内狭っ! 操縦席をふたつ設けたドイツ製装甲車の断面図

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コメント

1件のコメント

  1. 副操式かどうかは割り切った軽装甲の末の運用思想の差であって、装輪/装軌の差では無いのでは? …と思います。
    スェーデンのS戦車は装軌式でありながら後方操縦席を持つ事は、よく知られています。
    大戦中のイギリスの装軌自走砲で、砲を後ろ向きに積んでしまったが思いのほか使い勝手が良かったハナシも有名です。
    設計者に直接取材した内容でない様子。それなら、もう少し周辺情報の分析をしてから書きませんか?