空港の除雪 実は「雪かきだけで終わり」じゃない! 真冬の旅客機が安全に飛ぶまでの裏側
豪雪から復旧するまでのプロセス
空港が大雪から復旧し、いつものようにシップ(旅客機)が離着陸できるまでには、いくつかのプロセスがあります。
まず、雪が積もった空港では、高速道路と同じく除雪車が出動して、滑走路や誘導路の雪をかきます。原則、その空港の旅客機の離着陸する時間の前までに、すべての作業を終える必要があります。滑走路の横幅は60m、45mと非常に広大なので、一台ではいっぺんに雪をかけません。そのため、10台ほどの雪かき車(スノー・スイーパーと呼んだほうが格好いいですね)が、「ヘの字」型に並び、滑走路の端から端まで一気に雪をかきます。その後、残った雪を滑走路の外側に吹き飛ばす「プラウ車」が出動します。くわえて、滑走路の除雪だけでは、シップが駐機場までたどり着けないので、誘導路も雪かきをします。
ちなみに、滑走路一本をまるまる除雪するのに1時間程度かかるのが標準的とのことですが、逆に言えば、それくらい短時間で除雪ができるハイスペックな装備が、空港には備わっているともいえるでしょう。
豪雪地帯の空港では、たとえば青森空港の「ホワイト・インパルス」や、秋田空港の「雪戦隊なまはげ」などの除雪部隊が常設されていますが、羽田、関西、中部、成田などあまり雪とは関係がなさそうな空港でも、規模は違えど同じような除雪部隊を配備しており、雪への対応ができるようになっています。素晴らしい車両があるのですが、作業にあたる方によると「最後は人力による雪かきも不可欠なこともある」そうで、そのご苦労が偲ばれます。
こうして滑走路の雪かきが終わっても、まだ着陸OK、つまり「クリアー・トゥ・ランド」とはなりません。
当たり前っちゃ当たり前かもしれませんが、
海外の場合、ヘルシンキ空港は、
こういう雪の処理はお手のもんだそうで…