外環道の陥没問題 NEXCO東日本が住民に補償へ 「ご心配をおかけしている」

外環道の地下トンネル工事現場付近で地表の陥没や地中の空洞が相次いで発見されている問題について、NEXCO東日本が補償に対応していく方針を明らかにしました。すでに住民からのヒアリング体制も構築されています。

工事との因果関係確認 詳細はさらに調査

 NEXCO東日本は2021年1月27日(水)、小畠 徹社長の定例会見を開催。外環道の工事現場で相次ぎ確認されている地表の陥没や地中の空洞といった問題に対し、住民の損害を補償していくことに言及しました。

 この問題は2020年10月、外環道の東名~関越区間の地下トンネル工事現場付近にあたる東京都調布市で、家屋近くに陥没が発生したことに端を発します。外環道のトンネル工事は中断され、NEXCO東日本は工事区間のボーリング調査などを進めてきました。

 2021年1月中旬には、調布市内で3つ目となる地中の空洞も確認され、22日に充填作業が完了しています。小畠社長は、「空洞の度重なる発見でご心配をおかけしている」として、これら事象について改めて陳謝しました。

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陳謝する小畠社長(中央)(2021年1月27日、中島洋平撮影)。

 有識者委員会の中間報告でも、工事との因果関係が確認されていることから、NEXCO東日本は家屋などへの補償を進めていく構えです。すでに専用のフリーダイヤルなどを設け、個別の状況を聞いているといいます。小畠社長は「近隣住民の皆様の不安に寄り添い、適切な形で対応していきたい」と話します。

 今後は2月上旬から中旬に、次回の有識者委員会を開催するとのこと。陥没や空洞の発生メカニズムについての解明をさらに進め、影響を受ける範囲を明確にしたうえで、「補償をスピードアップさせていく」(小畠社長)といいます。ただ補償の開始時期や、工事の再開について、具体的なめどは立っていません。

 なお、外環道のトンネルは、地下40mを超える「大深度地下」に建設されています。「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」に基づく事業であり、これまで大深度地下の利用は騒音・振動の減少や、環境保護につながるといったメリットがいわれてきましたが、記者からは、大深度法の理念が根底から崩れているのではないか、という指摘も寄せられました。

【了】

【画像】なぜ陥没? 想定されるメカニズム

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