あの牙みたいなランプは…? 変化したクルマのヘッドライト 灯具を超えて「デザイン」に

クルマのヘッドライト周りに個性を持たせ、ブランドのアイコンとするような事例が近年増えています。安全面でも、クルマの「顔」の一部としても存在感が高まるランプ類、その役割は昔と変わってきています。

デザインも安全も ますます重要になるヘッドライト

 また、アウディも光を積極的にデザインへ採用したブランドのひとつ。近年のアウディ車のヘッドライトは、デイライトを活用した非常に凝ったものとなっています。これには2010年代より普及が進んだLEDライトという手助けもありました。LEDライトは電力消費が少ないというだけでなく、光源が小さいという特徴もあります。小さな光源は、ライトデザインの自由度を高めることにも大きく貢献したのです。

 では今後、ヘッドライトはどうなっていくのでしょうか。当然、デザイン・アイテムのひとつとしてプジョーのように使われることは続くでしょう。その一方で、先進運転支援(ADAS)としての役割も、これからさらに重要になっていきます。

 高度に制御された、いくつものLEDをヘッドライトに使うことで、光を自由自在にコントロールし、夜間における走行の安全性を高めることが期待されています。すでに実用化されたものでは、複数のLEDで照射するエリアを自由自在に変化させることで、広いエリアを明るくしつつ対向車や先行車に眩しくさせないということが可能になっています。また、カーブなどで照射するエリアを曲がる先に変化させることもできています。

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アウディはいち早く、日本向けモデルもデイライトを全車標準にすることを宣言した(画像:アウディ ジャパン)。

 さらに、ヘッドライトで路面などに、文字や絵柄などを光で描くというアイデアも発表されています。明かりで、他車や歩行者とコミュニケーションするのが狙いです。

 つまり、この先のヘッドライトは、デザインと安全のために、まだまだ進化する可能性を秘めているのです。私たちをあっと驚かす、新しいヘッドライトを期待しましょう。

【了】

【ギャラリー】BMWのコロナリング(別名イカリング)とは? 様々な車種の凝ったヘッドランプを写真でチェック

Writer:

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車専門誌やウェブ媒体にて新車レポートやエンジニア・インタビューなどを広く執筆。中国をはじめ、アジア各地のモーターショー取材を数多くこなしている。1966年生まれ。著書「自動車ビジネス」(クロスメディア・パブリッシング)

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