砲塔数は近代戦艦史上最多! モンスター戦艦「エジンコート」の流転 あえなくスクラップ

旧日本海軍の戦艦「大和」は主砲塔を3つ、戦艦「金剛」や「長門」は主砲塔を4つ装備していました。しかし地球の反対側、イギリスにはなんと主砲塔を7つも搭載した戦艦がありました。いったい、どのような経緯で生まれたのでしょう。

繰り返された「異端の戦艦」の数奇な転籍

 しかしブラジル海軍は、より強力な戦艦を調達することに方針を変更します。その結果、同艦は建造途中でトルコに売却されることとなり、艦名は「リオ・デ・ジャネイロ」から「スルタン・オスマン1世」へと変更されました。

 こうして、新たな嫁ぎ先としてトルコに引き渡されることになった同艦でしたが、就役を目前にしてヨーロッパに第1次世界大戦の戦雲が垂れこめます。これを見たイギリス政府は、トルコ側の事情を考慮することなく「スルタン・オスマン1世」を強制的に接収。艦名を「エジンコート」に変更し、自国海軍に編入したのです。

 ちなみに、この所業にトルコ側は怒り心頭となり、同国がイギリスの敵であるドイツ側に立って参戦する遠因にもなったと言われています。

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第1次世界大戦末期の1918年、作戦行動中の戦艦「エジンコート」。主砲塔7基、計14門の12インチ砲が左舷に向いている。艦首に2基4門、中央に2基4門、艦尾に3基6門を備える(画像:アメリカ海軍)。

 こうして、イギリス海軍グランドフリート(大艦隊)の第1戦艦戦隊に配属された「エジンコート」は、第1次世界大戦において最大の海戦となったユトランド沖海戦に参加します。このときに、14門の主砲の斉射と、20門の副砲の個別射撃を実施しました。前者の発射弾数は100発以上、後者のそれもまた同じぐらいと伝えられます。

 ユトランド沖海戦で「エジンコート」は、幸運にも被弾することはなかったものの、逆に敵であるドイツ軍艦に弾を命中させることもできませんでした。しかしこの海戦に参加したことで、同艦に対する疑念のひとつが解消されています。それは、14門もの12インチ砲の片舷斉射を行うと、船体に負担がかかって何らかのトラブルが生じるのではないか、というものです。

【写真】「エジンコート」に一つ足りない 主砲塔6つ載せた日本戦艦「扶桑」

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コメント

1件のコメント

  1. 多砲塔が廃れていった理由の一つに、バイタルパートの長大化があったはず。必然的に船体は重くなり、速力が落ちるのだ。三連装砲塔を作る、そして運用する技術も発達してゆき、多砲塔にする必要がなくなっていった。

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