防衛産業は本当に旨味なし? 相次ぐ撤退 国防の危機打開に経団連も注目の「MRO」とは【Merkmal】

日本で防衛装備品の輸入による調達が急増する一方、その製造から撤退する国内企業が相次いでいる。以前にも増して企業側に「旨味」が少なくなったことが防衛産業に影を落とすなかで、注目されているのが、装備品の維持管理事業「MRO」だ。

日本の防衛産業を衰退させるもうひとつの要因とは?

 防衛装備品の輸入の急増も、日本の防衛産業を危機的な状況に追い込んでいる理由のひとつだ。

 防衛省の予算の中で防衛装備品の調達に使用される経費は「物件費」と呼ばれるが、平成22(2010)年度の物件費の輸入比率は8.0%だったのに対し、令和元(2019)年度の物件費の輸入比率は27.8%に達している。とりわけアメリカからのFMS(対外有償軍事援助)を利用する防衛装備品の導入増加は著しく、令和元年度の防衛予算ではFMS経費が7013億円に膨れ上がっている。

 日本の工業生産額全体に占める防衛省向け生産額は1%以下であることを考えれば、大手企業にとって防衛装備品の輸入増加に伴う国内生産の減少は、それほど大きな痛手になるとは言えない。ただ、元請企業からの受注で部品の製造などを行う中小企業にとって、輸入増加に伴う防衛装備品の国内生産の減少は死活問題であり、このため撤退する企業が増加している。

 これら中小企業の撤退によりサプライチェーンの維持が困難になりつつあることに加えて、前述した利益率の低さもあいまって、防衛装備品の製造から撤退する大手企業も現れているというのが現状だ。

 このまま防衛装備品を製造する企業の撤退が続出すると、自衛隊が運用する防衛装備品の維持が困難になるだけでなく、独自に防衛装備品を製造する能力を喪失すると、外国から防衛装備品を購入する際、価格を含めた条件交渉も困難になる。

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アメリカ海兵隊のF-35B。同隊が岩国基地に配備している機体も日本の整備拠点で整備される見込み(竹内 修撮影)。

 こうした状況を打開するため、防衛装備庁は2020年12月17日に経団連(日本経済団体連合会)と意見交換会を実施し、「サプライチェーンの維持・強化」「契約制度および調達のあり方」「先進的な民生技術の積極的な活用」「情報保全の強化」「防衛装備・技術の海外移転」の5つの項目について話し合った。防衛装備庁は、アメリカ製防衛装備品の維持整備などへの国内企業の参画要望を調査した上で、アメリカ政府やアメリカ企業とのマッチングや、アメリカの入札制度などへの適応支援を行っていく方針を示している。

【写真】これも輸入の装備品 続々増える「オスプレイ型」

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コメント

1件のコメント

  1. 記事の傾向が乗りものニュースとかぶっているようですが、こちらを軍事専用にしてくれたらタイムラインが整理できて助かります。そして臆することなく乗りもの要素が無いないようも取りあげることができると思います。

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