防衛産業は本当に旨味なし? 相次ぐ撤退 国防の危機打開に経団連も注目の「MRO」とは【Merkmal】

日本で防衛装備品の輸入による調達が急増する一方、その製造から撤退する国内企業が相次いでいる。以前にも増して企業側に「旨味」が少なくなったことが防衛産業に影を落とすなかで、注目されているのが、装備品の維持管理事業「MRO」だ。

「あの事件」でさらに旨味が少なくなった防衛産業

 防衛産業は独立国の安全保障にとって不可欠な存在だが、日本の防衛産業は今、危機に瀕していると言っても過言ではない。その理由のひとつは、利益率の低さ。さらにそれは、ある事件が尾を引いている。

 その事件は2007(平成19)年に起こった、いわゆる「山田洋行事件」だ。当時の防衛事務次官が賄賂の見返りに防衛装備品納入の便宜供与を図ったもので、防衛省はこの反省から、防衛装備品の調達に原則として一般競争入札を適用している。

 防衛省が防衛装備品の調達に、公平性の向上や企業努力の促進などが見込める一般競争入札を原則として適応したこと自体は正しかったと筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)は思うが、一般競争入札には過度な価格競争を招き、企業の利益率を著しく低下させるという側面もある。

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コマツが製造した軽装甲機動車(画像:陸上自衛隊)。

 一般競争入札の原則適用以前から、防衛装備品の製造は安定した受注は見込めるものの、それほど利益率の高いビジネスではなかった。しかし一般競争入札の適用によって厳しい価格競争を余儀なくされて以降、防衛装備品の製造は以前にも増して元請企業にとって、利益率の低いビジネスとなった。防衛省は2014(平成26)年2月、一律に一般競争入札を適用する方針を改めたが、利益率の低さは改善されていない。

 これが実際に影響を及ぼし始めているのだ。たとえば陸上自衛隊と航空自衛隊で運用されている軽装甲機動車などを開発したコマツは、防衛省・自衛隊の装甲車両の新規製造から撤退する方針を固めている。また経営再建を進めている三井E&S造船は、防衛省向け艦艇事業を三菱重工業に売却する。コマツや三井E&S造船が防衛装備品の新規製造からの撤退を決めた背景には、その利益率の低さもあると見られている。

【写真】これも輸入の装備品 続々増える「オスプレイ型」

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コメント

1件のコメント

  1. 記事の傾向が乗りものニュースとかぶっているようですが、こちらを軍事専用にしてくれたらタイムラインが整理できて助かります。そして臆することなく乗りもの要素が無いないようも取りあげることができると思います。

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