目黒の住宅街にある大屋根の正体 戦艦「大和」も実験か 旧海軍施設なぜいまも現役?

東京都目黒区に、戦艦「大和」建造に関わったかもしれない旧海軍の巨大な施設が現存、防衛装備庁がいまなお使用しています。建造されておよそ90年、現役であり続けるのにはもちろん理由があります。

戦艦「大和」建造と海のない目黒の接点とは?

 旧日本海軍の戦艦「大和」が、広島県の呉市で建造されたことはよく知られています。これを建造した巨大施設の一部は2019年のいまも現存し、在りし日の「大和」の大きさを想像させてくれます。

Large 20190329 01
目黒の住宅街にひときわ目立つ防衛装備庁艦艇装備研究所の、大水槽棟の長い屋根(画像:防衛装備庁)。

 一方、東京の目黒区にも「大和」建造に関わった“かもしれない”巨大施設があります。航空写真で見ると、JR恵比寿駅から南西部にひときわ目立つ細長い屋根の大きな建築物があるのがわかりますが、これは防衛装備庁艦艇装備研究所の「大水槽棟」で、かつて同じ場所に海軍技術研究所が置かれていたころからある施設です。艦船模型を実際に水槽に入れて走らせ、流体力学的な性能評価を実施しています。

Large 20190329 02 Large 20190329 03 Large 20190329 04
     
1936年に撮影された航空写真。大水槽棟の大屋根が見える(国土地理院の航空写真を加工)。
大水槽棟の入り口(画像:防衛装備庁)。
大水槽棟入り口の木の看板(画像:防衛装備庁)。

 敷地の入り口から大水槽棟を見ても、ちょっと大きな工場か体育館ぐらいにしか見えません。しかし中に入ると、その奥行きに圧倒されます。屋内の水槽は長さ247m、幅12.5m、深さ7mの大きさがあり、最大速度8m/s(28.8km/h)で走行する曳引車(えいいんしゃ)が模型を曳航します。模型とはいっても長さ3mから6mにもなり、ちょっとした小船ぐらいのサイズです。

 この水槽には波長(波の山から次の山〈あるいは谷から谷〉までの距離)0.5mから20m、波高0.4mまで発生させられる造波装置があり、人工的に造った波の中での船体動揺を計測することもできます。深さが7mもあるので、潜水艦(模型)のような水中体も水面の影響を受けることなく実験できる施設です。

この記事の画像をもっと見る(15枚)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  3. 「知らなかった!」SNSで話題に 高速道路の“2つ並んだ赤い三角コーン”、実は超重要な「ある合図」だった! NEXCO公式が投稿
  4. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  5. ロシアのミサイル部品工場が「大炎上」 ウクライナ軍の航空機から発射した巡航ミサイルが「直撃」か
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号