21世紀に入っても運用!? WW2期米ソの代表的戦車 M4「シャーマン」とT-34の「戦後」
M4「シャーマン」とT-34といえば、その圧倒的な生産数で、WW2に連合軍が勝利した原動力のひとつとなった戦車としても知られています。しかしこれら戦車は、戦後も各地の戦争や紛争に姿を現し、ときには砲火を交えることもありました。
大量に作られたT-34とM-4は戦後東西各陣営に提供される
第2次世界大戦中に最も生産された戦車といえば、ソビエト連邦のT-34といわれています。そして、2番目に生産されたのが「シャーマン」の愛称で知られる、アメリカのM4中戦車です。実はこの2台の戦車は戦後も各国で使用され、たびたび戦争や紛争に姿を現しています。戦後、この2台の戦車がどのような道を歩んだのかを振り返っていきます。
T-34の総生産台数は、約6万4000両(T-34/85含む)で戦車生産数歴代2位、M4が約5万0000両で歴代3位です(生産数はいずれも諸説あり)。一説には10万両以上が生産されたという冷戦期のスタンダード戦車であるT-55には及びませんが、この2種類の戦車と対峙していたドイツ戦車で最大の生産数だったIV号戦車が約9000両、日本で最大生産数だった九五軽戦車が約2500両という数字ですので、その生産数の多さが際立ちます
大戦後、東西冷戦期に入ると、米ソは同盟国や自身の陣営に協力してくれる国へむけて、この大量に作ったT-34とM4を供給しました。
T-34は液冷V型エンジンのディーゼル車、M4は星型空冷エンジンのガソリン車と、同じ戦車とはいえ全く異なるものです(M4は一部ディーゼル仕様型あり)。設計思想とすれば、後の主力戦車にも採用されている傾斜装甲であり、ディーゼルを燃料として使用しているT-34の方が優秀とはいえますが、M4はとかくそのエンジンの整備性が高く、1940年代から1950年代当時のレシプロエンジンを搭載している輸送機や爆撃機のエンジンも搭載可能なほどで、スクラップ同然の車両も戦力化できる可能性がありました。そうしたことからM4は、とにかく戦車の数が欲しい国にとってはちょうどいい車両といえました。
M4は星型空冷エンジンのガソリン車とあるが
M4にもディーゼルエンジンあるし
ソ連にレンドリースされた
この記事書いた
斎藤雅道は知っているのかな
T-34は2020年にイエメン内戦で使用されているのが確認されていますし、ウクライナ内戦で担ぎ出されたのはIS-2ではなくIS-3です。