737型機が「胴体だけ」で線路を走る!? ボーイングのお膝元シアトルの珍景

日本だといろんな意味で見られない光景ですね!

エバレット工場の前からあったレントン工場

 アメリカの大手航空機メーカー、ボーイングの機体組み立て工場があるのが、アメリカのシアトルです。なかでも、もっとも広く知られている“お膝元”がエバレット工場ですが、同地域には、ほかにも工場が存在します。

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ボーイング737MAXのイメージ(画像:ボーイング)。

 エバレット工場は、「ジャンボジェット」として知られる747型機の製造にともなって建設されましたが、それ以前は同工場から南に50km程度の距離にある、レントン工場が、同社旅客機の機体組み立てにおける中心地でした。同社初のジェット旅客機707をはじめ、往年の名旅客機は、このレントン工場で最終組み立てが実施され、世界中の航空会社に納入されています。

 そして、このレントン工場は2021年現在も、ボーイングの民間旅客機の製造において、重要な“お膝元”のひとつ。というのも、同社のベストセラー単通路旅客機である737シリーズは、現在もここで最終組み立てが実施されるからです。そしてこれにともなって、レントンではとても珍しい光景を見ることができます。

 737シリーズの胴体は、同国のほぼ中心部、カンザス州のウィチタにあるスピリットアエロシステムズの工場で作られたのち、ボーイングのレントン工場に輸送され、最終組み立てが実施されます。この胴体部分の輸送には、鉄道が用いられることから、とくにレントン工場近辺では、「市街地を737などの胴体が、鉄道に引っ張られ線路を走る」という一風変わった光景を見ることができます。

【了】

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