「飛鳥II」後継の新クルーズ船建造へ 2025年就航 地銀がこぞって応援のワケ
コロナで逆風吹き荒れたクルーズ船 いまどうなの?
先代の「飛鳥」と「飛鳥II」はいずれも三菱重工が建造しましたが、今回はクルーズ船の建造で定評のあるドイツのマイヤーベルフトと造船契約を締結。完成は2025年中の予定です。
建造にあたっては、郵船クルーズの株主でもあるアンカー・シップ・パートナーズの船舶投資ファンドで調達し、国内30以上の地方銀行が参画しているといいます。というのも、地方創生の取り組みで、新船に期待する声が非常に大きいからのようです。
「クルーズ船は日本各地から、乗客を地元の港に連れてきてくれるだけでなく、そこから地元のツアーを楽しんでもらったり、食材を味わってもらったりと、付随的な効果も様々あります。コロナにより人の移動が制限され、短期的な不確実性が高まるなかでも、『飛鳥』の実績と将来性から、各地の地方銀行に力強くサポートいただきました」(アンカー・シップ・パートナーズ 篠田哲郎社長)
新型コロナウイルスの流行初期、「ダイヤモンドプリンセス」で感染が広がったこともあり、クルーズ業界は一時、全世界で運航休止に追い込まれました。郵船クルーズの坂本社長は、「以来、多くを学んで感染対策をしてきました」と振り返ります。
乗船前のPCR検査で感染を持ち込まないことだけでなく、「乗ったあと感染者が発覚した場合に絶対クラスターにしないこと」に感染対策の大半を費やしてきたそうです。クルーに1人部屋を割り当て、濃厚接触を防ぐだけでなく、「乗客に始終接するクルー」「それをマネージするクルー」「運航要員」の3カテゴリーに分け各々の対策を行うだけでなく、さらにプライベートでの居住エリアも分けているとのこと。以前は船長も乗客と触れ合っていましたが、運航要員は客前に出さなくなっているといいます。
なお、クルーズ船のメイン乗客は高齢者ですが、今後はSNSなどを通じ、若者も呼び込みたいといいます。新造船はラグジュアリー路線になる一方で、ツインルームより割安なシングルルームも設置するそうです。
「現時点でも、飛鳥IIに若いお客様が多く乗られています。クルーズ船は敷居が高いと思われがちですが、乗っていただくと、“もう一度”となるはずです」。郵船クルーズの坂本社長はこう話します。
【了】
期待して内装を拝見しましたが、良くも悪くも従来どおりの日本的な内装ですこし残念でした。
外洋の船旅ならばもっと重厚な欧州系にするか、日本的でゆくならばもう少し特徴を出したものを
期待します。
清潔感はあるが画一的でつまらなく安っぽい。