「クルマが財布に」ETC街なか利用「ETCX」サービス開始 地方有料道路にも

かねて国が表明していたETCの多目的利用サービスが、「ETCX」の名称でスタート。街なかの駐車場やドライブスルー店舗などで、クルマに乗ったまま、財布も出さずに決済が可能になる見込みです。従来ETCと何が違うのでしょうか。

将来的には「一般道で課金」にも対応

 さらに、通常のETCよりも安く導入できるため、これまでコスト面でETC導入が難しかった地方有料道路のキャッシュレス化を支援できるといいます。

「将来的にはマンションや工場駐車場の入退室管理、いわゆるロードプライシング(変動料金)などにも活用できます。現在、高速道路における変動料金制の導入が検討されていると報じられていますが、ETCXを利用すれば、一般道でも課金が可能です」(中村社長)

 これにより地域の交通量をコントロールし、渋滞緩和やCO2削減につなげる取り組みはロンドンやシンガポールなどで実施されていますが、「日本でもできる」と中村社長は胸を張ります。

 導入コストを抑えられるというETCX、通常のETCと何が違うのでしょうか。

 大きな点としては、高速道路の料金所のようにノンストップではなく、スマートICのように「いったん停止」が前提となる運用法です。これにより料金所あるいはドライブスルーなどに必要な設備が大幅に少なくなるといいます。

「ETCの情報は、すべてセンターで処理するため、各料金所にはアンテナと通信設備を設置するだけです。クラウド環境を有効活用するもので、コストを下げることができます」(中村社長)

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加盟店に表示されるETCXのロゴ。既存のETCサービスとの違いを出すため、青色のロゴと対照的なオレンジを基調にしたという(画像:ETCソリューションズ)。

 もうひとつは、道路会社が提供するサービスではない点。ETCX運営協議会にはNEXCO中日本も参画してはいるものの、ソニーペイメントグループとしてのETCソリューションズが主体となってサービスを提供します。このため、サービス利用には会員登録が改めて必要になるそうです。

 ETCを高速道路の料金決済だけでなく、多目的利用へ開放することは、国が2013(平成25)年に閣議決定しています。それから8年かかってサービスが本格化するに至ったのは、関係する事業者が多く結果的に時間がかかったということもありますが、「キャッシュレス決済やクラウドの環境が整ってきたことも、急に前進した理由のひとつ」(中村社長)だといいます。

「導入にご興味のある事業者の方はぜひご連絡を」。中村社長はこう呼び掛けました。

【了】

クルマが財布になる「ETCX」使い方

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