横浜のバス「激セマ・急坂区間」5選 ゆずも歌った地元の難所 380万市民を支える運転テク

京急と神奈中の名物「狭隘」路線!

 ほぼ全線が狭隘区間という名物バス路線もあります。

【港南区】上大岡駅~南高校前:え、そこ曲るの…?

・経由するバス:京浜急行バス「上1」(上大岡駅~南高校前)

 京急線と横浜市営地下鉄ブルーラインが乗り入れる上大岡駅は、丘陵地帯に挟まれた谷底にあり、周囲の傾斜地に向かう約50系統ものバスのために、12番線までの乗り場を擁する巨大なバスターミナルが整備されています。その中でも1番線から発車する京急バス「上1」系統は運行距離およそ1.4km、所要時間にして10分ほどですが、坂道が連続するためか通勤・通学利用が双方向で多く、平日朝方には1時間10本ほどのバスが運行されています。

 この路線が経由する大久保地区は狭い道路が複雑に入り組み、バスは往路と復路でルートが異なるため、土地勘がないと「どの筋にどの方面のバス通が来るのか」見分けがつかないことも。また途中の「大久保池跡」バス停近辺では、車内から眺めていても「え、曲がるのそっち?」と驚くような路地に入り、商店の正面看板をかすめるように進んでいきます。

 ちなみに、南高校前の近くでは、月見ヶ丘団地、港南区総合庁舎前などを経由する神奈中バス「上202」系統などのバス路線も、かなりの勾配を走り抜けています。

【中区・南区】港の見える丘公園前~中村橋:「フランス山」を上り山岳区間へ

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神奈中バス11系統。バス専用信号にしたがい、石川小学校前~唐沢間で対向便と交換する(宮武和多哉撮影)。

・経由するバス:神奈中バス11系統(桜木町駅~保土ヶ谷駅)

 桜木町駅から保土ヶ谷駅へ、最短距離のバスなら20~30分ほど走る区間を、「YAMATE LINER」の愛称がついたこの路線は、じっくり50分以上かけて走破します。神奈川県庁や山下公園の近辺でこそ幹線道路を通るものの、唐突に右折して「フランス山」をのぼり始めると、その光景は一変して山岳路線に。アップダウンが多く、両脇に住宅がびっしり張り付く山手本通りを、バスは慎重に進んでいきます。もし時間があれば「港の見える丘公園」バス停で途中下車し、潮風に吹かれながら横浜港や、ランドマークタワーといえる横浜ベイブリッジなどの眺めを楽しむのも良いでしょう。

 また沿道は、バスどうしがすれ違える場所が限られています。要所要所で無線連絡をとり、バス専用信号に従いながら車幅ギリギリで抜けていく運転手さんのテクニックは、車内から眺めているだけでも息を飲むほどです。

【目を見張るドラテク】横浜のバス狭隘・急坂区間を写真で見る

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コメント

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1件のコメント

  1. 恥ずかしいですね。日本の貧弱なインフラ。私権が厚く保護されているから仕方がない。横浜にも何十箇所も、横断歩道や交差点を塞いでバスが停車する不適切な停留場があるそうですよ。