「そんな場所でエンジン外すの!?」海空自衛官も驚嘆 ほぼ特殊能力な陸自の“野”整備隊

基地を拠点に戦うか それとも駐屯地から離れて戦うか

 有事の際、海上自衛隊や航空自衛隊は基本的には「基地」を拠点に戦います。それに対し、陸上自衛隊は「駐屯地」から出て屋外に陣地や拠点を作り、そこを根城に戦うことを想定しています。つまり陸上自衛隊、陸上自衛官はどのような場所にも対応できる自己完結性が求められるといえるでしょう。

 これは陸上自衛隊の航空科部隊も例外ではありません。たとえ山の中であっても航空機の整備が可能なことが要求されるため、そのように部隊編成と装備が整えられ、隊員個人の能力も養成されています。

 ゆえに陸上自衛隊は、海空の両自衛隊のように滑走路を必要とする戦闘機や大型の輸送機をもたず、どのような場所にも着陸できるヘリコプターやV-22「オスプレイ」が運用のメインになっているのです。

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演習で林の中に作られた駐機場に入れられるAH-1S対戦車ヘリコプター(画像:陸上自衛隊)。

 なお、陸上自衛隊で航空機を整備する部隊は、日常的な点検を行う部隊と高度な整備を行う部隊に分かれていて、前者は飛行隊やヘリコプター隊、後者は野整備隊と呼ばれています。海空の両自衛隊では、後者が「整備補給隊/整備補給群」と呼ばれていたのに対して、陸上自衛隊では部隊名に「野」が付き、野整備隊となっています。これだけで野外、それこそ山の中でも航空機整備を行うというのがわかります。

【写真】草原でも雪上でも 陸自航空科が保有する各種装備

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コメント

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2件のコメント

  1. 「ジェネラリスト」ではなく「マルチプレイヤー」ですか。
    「スペシャリスト」の対義語を「ジェネラリスト」と習った身には新鮮でした。

  2. 海空ではあまり聞かないんだけど、陸は三幕でマウント取りたがる人多いよね。なんでだろ。。。