世界初採用「同期リラクタンスモーター」日比谷線13000系で搭載実験 省エネ性能示される

ついに実車で動き始めました。

電力消費効率が従来のモーターから向上

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2017年デビューの東京メトロ日比谷線13000系電車。新開発のモーターの試験が行われた(恵 知仁撮影)。

 三菱電機と東京メトロは2021年6月24日(木)、鉄道車両への搭載は初となる「同期リラクタンスモーター」(SynRM)について、東京メトロ日比谷線13000系電車に搭載して行った性能実験で、一定の省エネ効果を確認できたことを発表しました。

 SynRMは永久磁石を必要としないなど、効率性やコスト面でメリットがありますが、トルクの変動が大きく、高い制御技術を必要とするため、広く実用化には至っていませんでした。

 三菱電機は高トルク・中高速域で高効率であるという特性を活かせる鉄道車両への導入のため、世界最大級の定格250kW級のSynRMと、そこから安定的なトルクを得るためのインバーター制御技術を世界に先駆けて開発し、2021年3~4月に日比谷線で夜間に走行試験を行っていました。

 搭載したのは13000系電車のうち、1編成の7両編成中2両です。性能試験の結果、既存モーターと同等の加速度や運転操作、騒音レベルのまま、電力使用効率について従来の最高効率95%を上回る97%以上を実現し、省エネ効果を事前評価どおり確認できたとのことです。

 今後、量産化に向け、さらに評価試験を進めていくとしています。

【了】

【新開発の「同期リラクタンスモーター」とは?】

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1件のコメント

  1. 同期リラクタンスモーターは永久磁石使用しないと記事にありますが、回転子に磁石が入っています!