なぜこの時期に? 全国「2021年5~6月廃止/減便の路線バス」 やむを得ぬ決断も

地方バスの雄・十勝バス、18年ぶりの大規模改正へ

●十勝バス:循環記念病院線、西地区コミュニティバスなど3系統(北海道)
・廃止区間:十勝バス本社~帯広記念病院(循環記念病院線)、メガ・ドン・キホーテ西帯広店~マックスバリュ西陵店(西区コミュニティバス)ほか
(6月30日〈水〉最終運行、7月1日〈木〉廃止)

 かつて郊外路線の削減と、各戸へ訪問しての時刻表配布など地道な営業で劇的に復活を果たした十勝バスも、廃止・減便を伴うダイヤ改正を余儀なくされました。同社の2021年3月期決算の売上は、コロナ禍によって前期比36%も減少しています。

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黄色い塗装が目立つ十勝バスの車両。写真は音更線(宮武和多哉撮影)。

 6月いっぱいで廃止となる3系統は、いずれも既存路線で代替できますが、その既存路線も平日に合計417便から366便まで削減され、影響が大きそうです。

 減便対象のなかには、旧国鉄士幌線の代替路線でもあり、現在も平日朝には運転本数の多い音更線(十勝バス本社・帯広駅~道の駅音更)や、冬季に1便あたり平均利用者が40人近くにのぼる「大空団地線」も含まれています。他方、十勝バスは大空団地で系列の介護事業や保育施設などを集約させ、コンパクトな移動需要を醸成する「大空ミクロ戦略」を掲げており、やむを得ない事情も伺えます。そのなかでも、スーパーを経由する新系統などで利便性を損なわないように対策を立てているそうです。

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コメント

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2件のコメント

  1. 十勝バスかつ国鉄士幌線関連だと十勝バス、北海道拓殖バス、道北バスの共同運行によるノースライナー(帯広駅~旭川駅)の「士幌線代替バスじゃない方(狩勝峠経由)」が、新得町役場前→新得駅前に経由地を変更した上で旭川空港に新規停車するようになったなぁと。

  2. ありがとうございます。廃止する大半の事業者が以前から「当面のあいだ」運休、なので、この時点で実質永久に運休、つまり当面運休の時点で廃止することを満々に前提したことでしょう。そして、今回正式に廃止を発表した事になりますね。もう当面の時点で永久に運休つまり廃止確定でしょう。今後も現時点で「当面のあいだ」運休から廃止に至る路線はどんどん拡大することが予想されます。残念な話ですが、これがコロナ禍の現代社会の実情でありますの