新千歳空港そばの秘境廃駅「美々」のいま 鉄道ファン歓喜、空港利用者恨み節の“迷駅”

なぜ美々駅は「利用者泣かせ」だったのか

 空港へ向かう人が誤って苫小牧方面の列車に乗ってしまった場合、南千歳を過ぎ美々駅で乗り間違いに気づき、慌てて降りることもあったでしょう。ただ、美々駅は南千歳へ戻る列車の本数もそう多くはなく、空港まで歩くとなると、滑走路を回り込まなければなりません。その距離はおよそ7kmにもなりました。

 つまり、乗り間違えて空港に戻るまでに大きな苦労を要し、最悪、予約していた飛行機に間に合わなくなるという意味で、「トラップ駅」として知られていたのです。

 他方で美々駅は撮影スポットとしても知られていました。クルマならば空港から10分程度とアクセス性もよく、また駅周辺は線路が一直線に伸びていることから。寝台特急「北斗星」などの列車を北海道らしい景色とともに撮影できる点が理由だそうです。

 2021年7月現在の美々信号場は、跨線橋やホームが撤去されている一方で、駅舎は廃止当時のまま残っています。ただ駅の入り口はロープが貼られ立ち入り禁止となっており、簡易型のIC乗車券「Kitaca」の改札機も撤去されています。駅舎に書かれていた「美々駅」の駅名も外されていました。

【了】
※一部修正しました(7月6日10時28分)。

【写真レポ】行ってみたぞ千歳の旧秘境駅! いまの様子を見る

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コメント

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4件のコメント

  1. 「美々」の読みは「びび」です。(みみではない。)
    初見で正しく読めなそうな駅を紹介する場合は是非読み方も載せて頂きたいです。(せっかく紹介するのだから)

  2. ほぼ10分おきに出てる空港行き快速を外して、わざわざ一時間に一本程度の苫小牧行き各停に乗った挙句、
    南千歳到着前の乗換案内を聞き逃して乗り過ごすなんて、よっぽどのマヌケだな

  3. 別に美々駅がトラップなんじゃなくて、単純に本数の少ない路線で乗り間違えたというだけの話ですね、これ。しかも、南千歳から先は極端に本数の減ることを知らない、つまりは、ごく普通の旅行客が新千歳空港行きではなく、他の行き先の列車をわざわざ選ぶとも思えない。ここのサイト、こういう記事が多いけど、ちょっと無理筋かな

  4. もともと、飛行機乗ろうと思ったら乗り過ごして美々駅で降りて…というのは、今の新千歳空港駅じゃなくて、昔の千歳空港駅(現・南千歳駅)時代の話なんですよね。

    当然ダイヤ体系もかなり違っていましたし、苫小牧行きで空港に向かうのも、全くおかしな話ではありません。

    もっとも、この記事自体、それを理解したうえで書かれたようにはちょっと思えないのですが。