ロシアの新型軽戦車「スプルート-SDM1」黒海で試験中 ロステック

ロシアも水陸両用戦車を導入しようとしています。

空挺軍向けの対戦車自動砲が原型

 ロシアの国営企業ロステックは2021年7月16日(金)、新型の水陸両用戦車「Sprut(スプルート)-SDM1」が、洋上における性能評価試験の第1段階に合格したと発表しました。洋上試験の第1段階は黒海で行われ、大型輸送艦での運用が可能であることを確認したといいます。

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性能試験中のスプルート-SDM1水陸両用戦車(画像:ロステック)。

 スプルート-SDM1は、1990年代に開発されたスプルート-SD対戦車自走砲「2S25M」をベースに、浮航能力の付与などによって誕生した軽戦車です。乗員3名、出力500馬力のUTD29水冷ディーゼルエンジンを搭載し、陸上での最高速度は70km/h、水上では最大10km/hで航行可能だそう。

 装甲防御力は主力戦車(MBT)ほどではないものの、搭載する125mm滑腔砲2A75はT-90MS主力戦車と同等の威力を有しており、それら戦車と同様に長射程の対戦車ミサイルを発射することも可能です。

 陸上機動力や水上航行能力などはBMD-4M歩兵戦闘車と同レベルであるとされ、偵察・強襲性能に優れているため、インドや東南アジア、中東など、外国ユーザーにも興味を持ってもらえるとしています。

 近日中に性能評価試験の第2段階が始まるとのことで、今後は125mm滑腔砲のテストも控えているとのこと。さらに今秋には高温や極寒状態での動作試験も予定しており、順調に進めば2022年初頭までにすべての試験が終わる予定といいます。

【了】

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