英軍「インド太平洋に哨戒艦を恒久配置」の本気度 将来派遣の沿岸即応部隊との違いは? 課題も

来日したイギリスのウォレス国防相が、インド太平洋地域に自国海軍の哨戒艦2隻を常駐展開させるとともに、将来的には「LRG」と呼ばれる沿岸即応部隊も派遣することを明言しました。しかしLRGには課題もあるようです。

すでに編成済みのLRG(North)の規模とは

 北大西洋に展開する沿岸即応部隊は「Littoral Response Group(North)」と呼ばれ、ドック型揚陸艦「アルビオン」、補助揚陸艦「マウントベイ」、フリゲート艦「ランカスター」、そして「ワイルドキャット」艦載ヘリコプターで編成されています。

 人員は艦船乗組員、イギリス海兵隊兵士、ヘリコプター操縦士など計1000人以上で、彼らはノルウェーでの多国間演習や、バルト海で行われたNATO演習「バルトプス」に参加しています。

 イギリス国防省が発表した防衛レビューでは、最終的には、英本土にほど近いヨーロッパ周辺海域と、スエズ運河以東のエリアに、それぞれLRGを恒久配置するとしています。よって冒頭に記した、ウォレス国防相が述べた数年後に派遣予定の沿岸即応部隊(LRG)というのは、後者のものを指すことになると考えられます。

Large 20210729 01
ベイ級補助揚陸艦の「カーディガンベイ」。ヘリコプター格納庫は備えていない(画像:イギリス海軍)。

 ただ、イギリス海軍が発表した哨戒艦「タマール」と「スぺイ」のインド太平洋地域への常駐展開はこれとは別のようです。

 スエズ運河以東エリアに恒久配置されるLRGのなかに最終的には組み込まれるかもしれないものの、規模としては哨戒艦2隻では収容できる海兵隊兵士は合わせて100名程度であり、なおかつ「タマール」と「スぺイ」はヘリコプターの発着甲板こそあっても格納庫がないため、長期間にわたる航空機運用は難しいという課題を含んでいます。そのため、2隻の哨戒艦のみで構成されるLRGという可能性は低いでしょう。

【艦内どうなってる?】イギリス海軍「アルビオン」のディテール

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  3. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  4. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  5. ウクライナ軍の「1000機の無人機」がモスクワの製油所を襲撃!“タンクが吹き飛ぶ瞬間”を捉えた映像を大統領が公開 今後の影響は?
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス