首都圏JRになぜか少ない「○○山駅」の謎 意図して避けた? 私鉄との命名法の違い

首都圏の鉄道駅で「○○山」を名乗るものはほとんどが私鉄で、JRではほとんど見受けられません。駅至近に、由緒ある山があったとしてもです。両者で命名法に差があるのは、なぜなのでしょうか。

江戸っ子たちの行楽地、飛鳥山

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JR王子駅とその右手、飛鳥山(2021年6月、内田宗治撮影)。

 東京の都心近くには、江戸時代に庶民の行楽地だった「山」がいくつかあります。代表的なものの一つが、JR京浜東北線王子駅(北区)の線路西側に沿ってうっそうとした森が続く飛鳥山です。 

 8代将軍徳川吉宗が、享保の改革(1716年~)の際に江戸っ子たちの行楽地にするために1000本以上の桜を植え、以来名所として賑わいました。明治時代になってからは、渋沢栄一が飛鳥山に居を構え、現在は旧渋沢邸も含めて一帯が飛鳥山公園となっています。

 ところで1883(明治16)年の王子駅開業時、これだけ由緒がありホームから目の当たりにする飛鳥山から名をもらい、駅名を「飛鳥山」としても良さそうです。

 たしかに王子という駅名も魅力的な響きを感じます。王子は、駅近くにある王子神社に由来する同地の村名ですが、たとえば代官山や大倉山を駅名とした東急(とその前身会社)や、久我山や浜田山を駅名とした京王(同)なら、ためらうことなく飛鳥山駅と名付けたのではないでしょうか。

 同様のことが山手線の目白駅にもいえます。目白の名は諸説あるものの、一般的には江戸五色不動の目白不動尊にちなむとされていますが、目白不動尊は目白駅から東へ約2kmも離れています。なお、目白不動尊は新長谷寺(現・文京区)の本尊でしたが、太平洋戦争での戦災により廃寺となり、現在は金乗院(豊島区)に移されています。

 目白駅は神田川の谷を見下ろす高台に位置し、そして駅西側の高台をおとめ山といいます。江戸時代、こちらは行楽地ではなく徳川家の狩猟地であり、立入禁止を意味する御留(おとめ)にちなんでいます。

【「おとめ山」駅にはならず】至近にある山手線の駅とは

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コメント

2件のコメント

  1. 大正以前からあるのは、東村山、武州/東松山、(京成)中山くらいですか。
     (下総)中山というのがありますね。

  2. 買い上げて国有化したんで王子駅も目白も開業時は私鉄ですよね。